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2007年01月23日(火) 22時02分

不二家、社内基準より消費期限ずらして13万個を出荷朝日新聞

 農林水産省は23日、大手菓子メーカー不二家(東京)が消費期限を社内基準より1〜2日ずらして表示していたプリンとシュークリームが05〜06年に計13万3630個出荷されていたと発表した。

 社内基準を守らず消費期限を表示することが常態化していたため、同省は同日午後、桜井康文社長を呼び、厳重注意。キャンデーやチョコレートを含む全商品の表示の総点検と、再発防止策の実施を指導した。

 期限切れ原料使用の発覚で同省は18日、同社本社や埼玉工場(埼玉県新座市)、泉佐野工場(大阪府泉佐野市)に立ち入り検査。食品の品質表示を定める日本農林規格(JAS)法に違反した事例がないか調べた。その結果、プリンでは泉佐野工場が05年10月27日〜06年12月25日に製造した9万9970個が社内基準を1〜2日超えて表示されていたことを確認。シュークリームでは同工場が05年7月10〜11日に製造した1万9060個、埼玉工場が06年10月21〜23日に製造した1万4600個が、それぞれ基準を1日超えて表示されていた。

 プリンとシュークリームの社内基準は、ともに品質試験に基づいた消費期限より2日短く設定されていたためJAS法に違反していない。異例の厳重注意を受けた桜井社長は「企業が定めたルールをきちっと守ることが食品製造に携わる者の基本だ。厳粛に受け止めている」と述べた。

 農水省が調査するのは表示が適切だったかどうかだけで、安全性については各自治体の保健所が調査することになっている。

http://www.asahi.com/national/update/0123/TKY200701230376.html