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2007年01月05日(金) 00時00分

橋梁各社にパー券依頼 出馬予定の前国交次官 東京新聞

 自民党公認で今夏の参院選比例代表に立候補する予定の前国土交通事務次官、佐藤信秋氏(59)の後援会が、橋梁(きょうりょう)談合事件で独禁法違反の罪で起訴された二十六社の大半を含む橋梁メーカー各社にパーティー券の購入を依頼し、一部の社から購入代金の提供を受けていたことが五日、分かった。

 国交省が談合に対する違約金を請求するなど業界に対して厳しく対処する一方で、前事務次官側が選挙資金を要請していたことになり、後援会は「幅広い支援をありがたく受ける立場だが、今後このような指摘がないように慎重に活動していきたい」と話している。

 後援会によると、パーティーは昨年十二月十四日、都内のホテルで開かれた。パーティー券は一枚二万円。昨年十月ごろから、国交省OBを含む約百人の後援会理事らを通じて、各業界にパーティー券の購入や後援会への入会を依頼。橋梁メーカーも含まれていたという。

 佐藤氏は、公取委の告発を受けた東京高検が橋梁談合事件の強制捜査に着手した三カ月後の二〇〇五年八月に事務次官に就任し、昨年七月に退官。その二カ月後の九月、国交省などが橋梁メーカーに違約金を請求した。

 東京高検は〇五年六月、独禁法違反罪で二十六社と担当者を起訴。二十三社が公判で起訴事実を認め、東京高裁は昨年十一月、二十三社に総額六十四億八千万円の罰金支払いを命じた。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070105/eve_____sya_____003.shtml