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2006年12月30日(土) 00時00分

政務調査費領収書使途は『議員』 葛飾区議会 東京新聞

 地方議員が調査研究に使うため交付される政務調査費について、東京都葛飾区議会では、実際にどう使ったかの領収書を事務処理上必要とせず、会派の所属議員が政調費を均等に受け取ったことを示す領収書コピーを出すだけで済ませている実態になっていることが、東京新聞の情報公開請求で分かった。いわば個々の議員を「使途」と位置づけて処理しているような状態で、議員たちが政調費を実際に何に使ったかがチェックできない。

 政調費をめぐっては、使途の不透明さが指摘され、各地の地方議会で領収書添付を義務付ける動きが加速している。しかし葛飾区議会のような制度では、実質的な透明化はされておらず、形骸(けいがい)化した事例と言えそうだ。

 同区議会(定数四〇)は政調費が制度化された二〇〇一年度から、領収書の添付欄がある「支払い調書」を議長に提出するよう義務付けている。昨年十二月から今年三月までの調書によると、区議会の会派のうち、自民、公明、共産の三会派で、議員個人に一定額を支給して受取額の領収書コピーを議員が出す形で処理していた。

 このうち自民(十六人)の場合、一人当たりの政調費月額十八万円のうち、十二月から二月まで月に十三万円を均等に配分。内訳は人件費四万円、調査費二万円、活動費五万円、通信費二万円だった。三月分は活動費を六万円に増額し、一人計十四万円を受け取った。領収書は議員が個別に出す形式ではなく、受領した議員名一覧の書面に議員それぞれの印鑑が押されている形式だった。

 公明(十一人)は調査費、活動費、通信費として一人当たり月額計九万五千円を四カ月間支給。共産(五人)も十二月と一月分の活動費に一人月額三万円を支出した。

 これらはいずれも、具体的な使途についての領収書などはなかった。区議会事務局は「制度上問題ない」としている。

 全国市民オンブズマン連絡会議幹事の清水勉弁護士の話 これでは使途のチェックができない。活動によって支出額に差が出るはずなのに、定額なのもおかしい。「第二の給料」となっているのではないか。公金である以上、具体的な使途をすべて公開するのは当然。第三者機関で審査する仕組みが必要だ。

 葛飾区議会の小用(こよう)進議長の話 各議員は適正に使用していたと考えているが、区民からみれば疑問もあるかもしれない。透明度の向上を検討したい。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20061230/mng_____sya_____002.shtml