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2006年12月30日(土) 00時00分

「弱者配慮」市民「ほっ」/総務相夕張視察朝日新聞

■総務相夕張視察「歳出削減を」念押しも

 「子どもや高齢者に配慮する」——財政破綻(は・たん)した夕張市に「全国最低レベルの生活」を求めてきた菅総務相が29日、財政再建計画案をめぐって弱者に配慮する考えを示したことに、市民たちは少し安心した表情を見せた。ただ、菅氏は同時に、徹底的な歳出削減努力も念押し。夕張再生の未来像は、担当大臣の訪問後も、まだ見えてこない。

 菅氏はこの日午後に夕張入り。廃止される予定の養護老人ホームやマウントレースイスキー場、市立総合病院、観光施設「石炭の歴史村」などを駆け足で視察した。その合間には、計3カ所の市民らとの懇談会に参加した。

 「高齢者や子どもたちに影響がないようにしてほしい」「補助金がゼロになるので財政支援を」「市民が将来に希望を持てるように」「市職員が流出しない方策をお願いしたい」。出席した農協組合長や老人クラブ連合会長らからは、要望や意見が相次いで出された。

 これに対して、菅氏は「高齢者や子どもたちに特に配慮していきたい。一定水準の住民サービスはきちんと確保するよう約束したい」と断言。記者会見で具体的な例として、市内を走るバスが片道一律200円だった「敬老パス」について、財政再建計画案で打ち出された「廃止」を取りやめる考えを示し、保育料値上げの見直しなどについて「これから検討していいと思う」と述べた。

 退職を希望する市職員が相次いでいることについては、懇談の場で「(人口が)同規模の自治体より(職員数が)多いことを踏まえてもらわないと、国民の理解を得られない」とした。

 菅氏と農協組合長らの懇談の場となった集会所の前では、市民ら20人ほどが炭鉱採掘の作業用ランプを頭にかぶるなどして「石炭博物館を水没させないでくれ」と書いた黄色の横断幕を掲げた。菅氏を乗せたマイクロバスが目の前を通ると、手を振りながら「支援をお願いします」などと呼びかけた。

http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000000612300008