2006年12月30日(土) 00時00分

「簡単な数字」ご用心/キャッシュカード（朝日新聞）

■車上狙い、免許・保険証も盗みＡＴＭへ

　キャッシュカードの暗証番号、どうやって決めました？

　銀行や郵政公社は以前から、誕生日や車のナンバーなどは避け、他人から推測されにくい番号にするように呼びかけています。ですが、「忘れるといけないから」と、簡単な番号にしている人がまだまだ多いようです。そんな人たちを狙った犯罪が明るみに出ました。

　車上狙いで盗んだキャッシュカードで現金を引き出したとして、道警は中国人の男３人を逮捕しました。３人は１４人の車からカード３４枚を盗み、現金自動出入機（ＡＴＭ）で約１０５０万円を引き出した疑いが持たれています。

　３人は車のドアの鍵穴をドライバーでこじ開けて車内を物色。キャッシュカードが本命の獲物ですが、そのとき、運転免許証や保険証も忘れずに拝借。被害者の生年月日を確認するためです。

　その足で金融機関やコンビニのＡＴＭに直行。簡単に現金を引き出します。そのわけは「被害者のほとんどは暗証番号を本人や家族の生年月日にしていた」（捜査幹部）から。こんなふうにして、３人は最終的に５０人近くの車から２００枚を超えるカードを入手。約４千万円を盗んだとみられています。

　暗証番号の変更は面倒ではありません。大手都市銀行や道内の地方銀行、郵便局などの主要金融機関では、窓口まで出向かなくてもＡＴＭで変更できることが多いようです。全国銀行協会は「他人には分かりにくい番号に変更するのをおすすめします」。

　新しい年。財産を守るため、新しい暗証番号にしてみてはどうですか？

（上地兼太郎）

http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000000612300007