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2006年12月28日(木) 00時00分

名門ゴルフ場破綻で広がる波紋…「会員切り捨てだ」ZAKZAK

 【名門コース】

 河口湖カントリークラブは昭和48年に大手百貨店「松屋」が大株主として会社を設立、52年にオープンした。傾斜がなだらかで、バンカーが多いすばらしいコースで、標高約1000メートルから富士山を望む景観が評判となっている。「安倍晋三首相もお忍びで来る」(関係者)という。

 専門誌のランキングで山梨県で1位、全国でも上位に入り、54年から57年まで日本女子プロゴルフ協会の公式トーナメントも開かれていた。会員は約2200人で、大企業のトップや有名企業が名を連ねていることで知られる。

 その名門ゴルフ場が今月15日に突然、東京地裁に民事再生法の適用を申請。寝耳に水の事態に、会員の間に大きな波紋が広がっている。

 クラブ側は19、20の両日に開いた説明会で、破綻した理由について、来場者数が減るとともに、預託金の償還請求が増えて債務超過に陥った−と説明。大手不動産会社の東京建物がスポンサーとなり、松屋も一部出資する形で再建を目指すとした。

 再建にあたっては会員にも負担を求め、預託金の6割をカット。残りの4割を現金で返還し、数万円でプレーできる権利を保持できるとしたが、会員からは反発の声も相次いだという。

 【募る不信感】

 ある会員は「負債総額102億円のうち銀行借り入れは10億円だけ。預託金も全員が返せと言っているわけではない。しかも、説明会で配布された貸借対照表では資産が低く評価されすぎ。(資産を低く評価して破綻させることによって)会員を切り捨て、自分たちが資産を取りたいという意図ではないか」と不信感がありあり。

 会員の1人である高杉良氏も、「民事再生法を申請するほどの経営状態ではないのに、同法を悪用しようとしているとしか思えない。こんなことが認められれば、今後も同じような事例がどんどん増えてしまうだろう」と話す。

 これに対し、クラブ側の代理人の弁護士は「名門クラブを維持するには抜本的な手を打つ必要があった。貸借対照表は破産した際の参考の数値にすぎず、スポンサー決定の際の資産査定は、これとは別に適正に行っている。いろいろな意見はあると思うが、最大公約数の会員には支持してもらえると思う」と説明。

 そのクラブ側は来年2月に再度説明会を開き、具体的な再生計画を明らかにする予定だ。

 ゴルフ場はだれのものなのか−という議論は、年をまたいでより激化していきそうだ。 

ZAKZAK 2006/12/28

http://www.zakzak.co.jp/top/2006_12/t2006122826.html