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2006年12月28日(木) 00時00分

飛行機内の迷惑に毅然と朝日新聞

 28日は仕事納め。すでに学校は冬休みで、成田空港は29日、年末年始を海外で過ごす人たちの出国がピークを迎える。楽しいはずの空の旅を台無しにしてしまうのが、酔っぱらいや携帯電話、たばこなどだ。そんな迷惑な客に、航空会社は最近、サッカーの審判がカードを出すように、警告書を出し、ひどい場合は飛行機から降ろしている。その対応ぶりは「ソフト」から「厳然」に変わりつつあるようだ。(藤方聡)

 日本航空(JAL)は最近、迷惑行為を繰り返す男性の搭乗を恒常的に断る処置をとった。8月には、注意しても携帯電話を使い続ける客を旅客機から降ろした。客室乗務員の厳格な対応ぶりに、周囲の客から拍手が上がったという。
 同社が05年度に確認した迷惑行為は約100件。(1)携帯電話の電源を切るように求められた客が「だまれ、くそばばあ」と暴言(2)化粧室の煙探知機を覆って喫煙(3)泥酔して暴れる客を備え付けの器具で拘束(4)エコノミークラスなのにビジネスクラスに居座る、などがあるという。

 同社成田広報室は「国際線はアルコールの提供があり、迷惑行為は国内線より多い」と言う。盗撮された疑いのある客室乗務員の姿が出回ったこともある。
 このような迷惑な客に従来は「やめて下さい」とお願いしてきた。変化したのは04年1月に改正航空法が施行されてから。客に迷惑行為を禁止し、機長が禁止命令を出せるようになった。

 同社が05年度に出した命令書は約10件。「違反行為を継続してはならないと命令します」と警告し、警察への通報もあることを明記している。乗務員歴約20年の客室安全推進部の川野静子マネジャーは「悪質行為をしたお客様は、恒常的に搭乗をご遠慮してもらうこともあります」と話す。

 全日空(ANA)成田空港支店によると、同社でも客室乗務員に対する暴力など悪質な事例が増えているという。

 同空港に乗り入れている欧米系の航空会社では、サービスを提供する側と受ける側の関係は対等との認識で、「暴言などは人格に対する重大な侮辱となる」(関係者)という。

http://mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000000612280002