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2006年12月27日(水) 13時03分

年賀状:先細り? 「メール派」増加、住所録なく /福島毎日新聞

 電子メールの普及や個人情報保護の影響などで年賀状の発行枚数が年々減っている。07年用は前年比で7%減。一方で昔ながらの手書きの年賀状にこだわる人も少なくない。「年始のあいさつ事情」はどうなってゆくのか。【野島康祐、石井諭】
 ◇40億枚割れ
 お年玉付き年賀はがきの発行枚数は04年用の44億5936万枚をピークに減少が続いている。07年用は37億9000万枚で4年ぶりに40億枚を割った。パソコン利用者の拡大に合わせ、98年用からインクジェット用紙の年賀はがきを発行したが、これも05年用をピークに減少し続けている。
 日本郵政公社の担当者は「メールで年始のあいさつを済ませる人が増えているのだろう」と分析する。今後、年賀状が増える見通しは薄い。
 ある大手通信会社の幹部は「仕事の付き合い先にはメールが増えた。簡単だから」と話す。
 ◇代筆もダメ
 05年に施行された個人情報保護法などの影響を受けて社員名簿やクラス名簿を作成しない企業、小中高校が増えたことも年賀状離れの一因とみられる。
 文部科学省は今年2月、名簿作成を促すため、児童・生徒の個人情報の適切な取り扱いを求めるガイドラインを改定した。しかし、昨年、千葉県内に転入してきた男子中学生は「教師やクラスの住所録が配られていないので、年賀状を出すのはごく親しい友達だけ。直接住所を尋ねた」という。
 少子高齢化の影響も見逃せない。お年寄りにとって年賀状書きは大変な作業だ。養護老人ホームの浴風園(東京都杉並区、193人)ではプライバシー保護のため、入所者の手紙の代筆は原則していない。担当職員は「病気で手紙が書けなくなった入所者もいる」と話す。
 ◇こだわり派も
 ぬくもりのある年賀状にこだわる人たちもいる。堺市の書道家、高嶋悠光さん(72)は20年前から漢字1字をはがきに大書する「字てがみ」を毎年1000通送っている。「漢字1字の方が読む人にあれこれ想像してもらえる」と語る。
 元参院議員で国際派女優だった山口淑子さん(86)も手書き派。「気に入った絵はがきをまとめて買ってクリスマスカード兼年賀状にして出します。手紙は自分で書くことが大事」と話す。
 長野市の茶臼山動物園は今月、市民向けに年賀状用写真の撮影会を初めて開いた。モデルはイノシシの「親せき」であるミニブタ、ジュピター(オス10歳)。2回の日曜日で約1300人が参加した。青木稔園長は「来年以降も続けていきたい」と話している。

12月27日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061227-00000137-mailo-l07