2006年12月27日(水) 08時00分

ＮＨＫ、不正経理１０６３件　１１〜１７年度（産経新聞）

　ＮＨＫは２６日、一連の不祥事を受けて実施した全部局業務調査の結果、平成１１〜１７年度の７年間で１０６３件の不適切な経理処理があったと発表した。出張時に受け取った旅費と実際に使用した旅費との差額を返金しない出張旅費未精算や、タクシーの不適切使用などで、関与した職員は４６９人、金額は１１３７万円となった。出張旅費計約９４万円の精算を怠った職員ら６人を停職や減給の懲戒処分に決めたのをはじめ、訓告や厳重注意を加えた処分者は計１８３人にのぼった。

　不適切処理の内訳は、出張旅費未精算４３３件（９２２万４３００円）、日当の誤請求・重複請求２５３件（９４万２３６０円）、タクシーの不適切使用３７７件（１２０万３３５９円）。

　職員による不適切な経理処理以外にも、出演料など放送料の事務処理ミス５７件（３３９万７１４２円）、所在が分からない備品やリース物件（パソコンやデジタルカメラなど）２９件も判明した。

　ただ、カラ出張など公金詐取のような悪質なケースはなかったとして、関与した職員の刑事告発などは見送り、不正受給分の返還を求める。

　ＮＨＫは、職員の業務管理や公金意識が不十分だったとして、抜き打ちの監査やカード利用によるキャッシュレス化の導入も検討していく。

　橋本元一会長は「全役職員が従来にまして経理処理や事業運営のさらなる適正化と透明化に向けて努力を重ねる」とのコメントを発表した。

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　ＮＨＫは同日、大麻所持の現行犯で逮捕され、２２日に覚醒（かくせい）剤取締法違反の罪で起訴された制作局ディレクター、猪瀬公昭被告（４６）の懲戒免職処分を決めた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061227-00000016-san-soci