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2006年12月27日(水) 00時00分

アキバに缶詰おでん憲章 銚子の会社作成朝日新聞

 缶詰おでんといえば東京・秋葉原。その街角に、缶詰おでんの普及を目指し、銚子市の缶詰会社などが発表した「缶詰おでん憲章」を掲げる店が現れた。「世界の諸個人の相互理解をはかることに寄与する」——。格調高い前文で始まる憲章に、足を止める買い物客も多い。(片山健志)
 DVDやゲームソフト販売店、飲食店などが軒を並べる一角に、ディスカウントショップ「あきばお〜2号店」(東京都千代田区外神田1丁目)はある。置いている缶詰おでんは6種類。最も客の目につく正面にある。そこに1カ月余り前、メーカーの一つ「信田缶詰」(同市)の依頼を受け、「缶詰おでん憲章」の全文が掲げられた。
 「おでんには力を入れてるんで、できることはしたいと思い協力した」と同店を経営するハーマンズの田中健一さん。05年夏のつくばエクスプレス(TX)開業以来、買い物目的に加え、アキバの街歩きを楽しむ層が登場し、みやげとして缶詰おでんを買うケースが多いのだという。憲章については「おでんへの情熱が伝わってくる」。
 憲章は、アキバで人気に火がついた缶詰おでんの良さをもっとよく知ってもらおうと、「信田缶詰」の信田臣一社長が発案。講演を通じて知り合った憲法学者の水島朝穂・早稲田大教授に協力を求めた。
 2人は今夏、秋葉原を歩きながらコンセプトを練った。9月にはゼミ生や同社社員を交え、新宿でおでんをつつきながらおでん談義を繰り広げるなど、「徹底的におでんを分析した」(水島教授)。ゼミ生7人が起草に協力、水島教授が監修して仕上げた。
 憲章は前文と9カ条からなる。憲法を意識し、9カ条の中に、缶詰おでんのさまざまな面を盛り込んだ。憲法についてもっと語り合おう、との願いも込めたという。
 信田社長は「缶詰おでんと憲章という意表を突いた組み合わせに驚いた人も多いのでは。沖縄や東北など全国からご当地おでんの商品開発の企画が持ち込まれたのも、憲章で『味の地方自治』を打ち出した効果かもしれない」。
 水島教授は「おでんは韓国や中国、台湾などでも食されることがあるが、日本の植民地時代の普及という不幸な側面を持つ。そうした歴史を踏まえ、缶詰おでんが日本発の平和の健康食品として広まればうれしい」と話している。

http://mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000000612270002