悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年12月27日(水) 20時51分

イラク人が週刊ポストに勝訴 自衛隊派遣で「密約」記事朝日新聞

 ネットで名誉棄損が地球大で広がった——週刊ポストの英文ホームページに「イラクに派遣された自衛隊の安全を守るかわりに日本政府から100億円の供与を密約された」との誤った記事を掲載されたとして、フランス在住のイラク人がHPを管理する小学館に損害賠償などを求めた訴訟の判決が27日、東京地裁であった。定塚誠裁判長は「記事の主要部分は真実と認められず、原告の国際社会での評価を低下させた」と述べ、記事の削除と440万円の支払いを小学館に命じた。

 訴えたのは、アブデル・アミール・アル・リカービさん(59)。民主化運動に取り組み、旧フセイン政権や米軍の占領統治に反対している。1000万円の賠償を求めた。

 問題となったのは、週刊ポスト04年2月6日号の「小泉・自衛隊が築く『札束の陣地』」と題する記事。英訳され、HPに掲載された。

 判決によると、リカービさんは03年、首相官邸で小泉首相(当時)と面談。メソポタミア湿原の復元への援助などを要請した。記事はこの際のやりとりに関連し、「リカービ氏ルートで自衛隊の警護隊をつくると連絡があった」「ボディーガード代は100億円」と記載。判決は、リカービさんへの取材はなかったと指摘。記事全体として「密約があったとの印象を抱かせる」と述べた。

 定塚裁判長は「英文の記事が広まった範囲は相当に広い。原告は記事によって売国奴と言われ、イラク内務省からも非難された」と述べた。

http://www.asahi.com/national/update/1227/TKY200612270338.html