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2006年12月26日(火) 20時12分

「広い意味では欠陥」 パロマが報告書 社長は1月退任朝日新聞

 パロマ工業製ガス湯沸かし器で一酸化炭素中毒事故が相次いだ問題で、同社は26日、再発防止策などをまとめた報告書を経済産業省に提出した。この中で製品の欠陥ついて「長期間にわたり重大な事故が継続したことから、広い意味で欠陥があった」と初めて責任を認めた。また、同社の小林敏宏社長(69)が来年1月末に引責辞任し、後任に川瀬二郎副社長(68)が就く人事も同日発表した。

 報告書では、事故を防げなかった原因に事故情報の管理・分析体制が不十分だった点をあげた。再発防止策は(1)出荷後の製品について消費者の視点から評価するCS(顧客満足)部を新設する(2)事故情報について外部の有識者に意見を求める(3)経営の透明性を高めるため社外取締役の登用も検討する——などとした。

 製品の欠陥については「消費者の立場で考えて広い意味での欠陥であると判断した」とし、法律上の欠陥に当たるかは司法の判断を待ちたいとしている。

 報告書を提出後に記者会見した川瀬副社長は「広い意味での欠陥」について「欠陥の有無にかかわらず、消費者にとって危険なものは回収するべきだった」と述べ、会社として対応が遅れたこと意味するとした。

 「構造上問題があったとは思っていない」と従来の主張を繰り返した上で「不正改造による事故は仕方ないと考えていたのはあまりにメーカー的な考えだった」と反省の弁を述べた。

 また、すべての事故被害者・遺族に対し、補償とは別に見舞金を支給する考えを表明した。

 人事については、小林社長は親会社パロマの会長も2月末で退く。パロマ会長職は空席となる。パロマ工業の後任社長となる川瀬副社長は、小林社長の妹の夫。批判の多かった同族経営は続くことになる。

http://www.asahi.com/national/update/1226/NGY200612260010.html