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2006年12月25日(月) 16時00分

日興首脳が引責辞任 利益水増し 新社長に桑島氏産経新聞

 日興コーディアルグループが平成17年3月期連結決算で利益を水増ししていた問題で、同社は25日午前、取締役会を開催し、有村純一社長(57)と金子昌資会長(67)が引責辞任し、後任の社長に桑島正治取締役(51)が就任する人事を決めた。いずれも26日付。同社はさきにこの問題に対する処分を発表したが、金融庁や投資家などの理解を得られず、東京証券取引所などの監理ポストに割り当てられている同社株も上場廃止となりかねないため、首脳の引責辞任で経営責任を明確化させることにした。

 会見した有村社長は不正会計処理について「一個人のミスではなく、組織としての管理不徹底が原因」と述べた。

 同社は、傘下の投資会社とその子会社の特定目的会社(SPC)との間で16年8月に行われたデリバティブ(金融派生商品)取引をめぐり、多額の評価損を抱えたSPCを連結決算の対象から外し、投資会社側の同額の含み益だけを計上し、利益を水増しした。

 この問題で証券取引等監視委員会は今月18日、日興コーデに対して課徴金の支払いを命じるよう、金融庁に勧告している。

 日興コーデも同日、有価証券報告書の訂正と担当役員の辞任、有村社長らの報酬カットを発表したが、投資会社とSPCとの間の取引の際、債券発行で担当社員によるミスがあったことを理由に、SPCを当初連結対象からはずしていたと説明。組織ぐるみの利益水増しとみる監視委との食い違いが表面化した。

 こうした説明と社内処分の内容に対し、山本有二金融担当相が経営陣の進退問題に言及するなど批判が相次いでいた。

                   ◇

【プロフィル】桑島正治

 くわしま・しょうじ 東工大卒。昭和52年日興証券(現日興コーディアルグループ)入社。日興証券執行役グループIT担当などを経て、平成13年日興コーディアルグループ取締役。富山県出身。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061225-00000030-san-bus_all