悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年12月24日(日) 17時53分

法テラス、新人弁護士を直接採用朝日新聞

 「日本司法支援センター」(法テラス)は来年度から司法修習を終えたばかりの新人弁護士を直接採用する方針を決めた。同センターは常勤(スタッフ)弁護士の採用を、法律事務所で実地経験を積んだ弁護士に限定していたが、必要人数の確保が難航。09年に始まる裁判員制度を見据えて弁護士の質と量の確保が不可欠なため、新人を直接採用して研修させる新制度の創設に踏み切ることにした。日本弁護士連合会(日弁連)とも基本合意しており、採用した新人は1年間で即戦力に育てるという。

 同センターはだれでも気軽に法サービスが受けられる場の提供を目指して今年10月スタートした。しかし、過疎地を含む全国の地方事務所に分散し、司法業務を支える常勤弁護士の確保に苦戦しており、初年度の今年は目標の60人に対して21人にとどまった。

 現在は、若手弁護士の場合、協力する事務所で1年程度実務を経験したうえで、法テラスが採用する仕組み。しかし、その間の人件費は弁護士会や個々の事務所の負担になるため、協力できる事務所が限られる上、体系立った研修制度もなく教育も事務所によってまちまちなのが現状だった。

 ただ、司法修習を終えたばかりの新人を採用することには「最初から法テラスに就職するのでは、幅広い視点を持てない弁護士が育つのではないか」など懸念の声が弁護士会内にあり、検討課題になっていた。

 新制度では、法テラスが司法修習生を募集し、選考。修習終了後すぐに常勤弁護士として採用する。最初の1年は、指定した全国各地の「弁護士養成事務所」に配属する。実際に扱うことになる民事の法律扶助や国選の刑事弁護を法テラス側が割り振り、各事務所の「指導弁護士」が指導にあたる。

 新制度導入を前提に、来年度に法テラスへの就職を希望する新人弁護士は11月時点ですでに60人程度を推薦で確保。経験を積んだ弁護士についても40人程度が採用できる見込みで、合わせて100人前後の採用にめどがついたという。養成事務所についても11月末時点で、北海道から九州までの100近い事務所が手を挙げているという。

http://www.asahi.com/national/update/1223/TKY200612230286.html