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2006年12月23日(土) 00時00分

巡査部長が収賄容疑 氏名発表せず 風俗店から現金、接待 東京新聞

 群馬県警は二十二日、風俗店の男性経営者(38)から現金を受け取り、風俗店で接待を受けるなどしたとして、収賄の疑いで県警刑事部捜査一課の男性巡査部長(39)を書類送検した。同日付で巡査部長を懲戒免職し、上司だった林政人・県警刑事部長(警視正)、阿部清・県警交通部長(同)ら計十人も本部長注意などの懲戒処分にした。

 県警は「逃走や証拠隠滅のおそれがない」として巡査部長を逮捕せず、氏名も「任意事件では公表していない」として明かさなかった。

 県警によると、巡査部長は、高崎署や太田署、本部暴力団対策課に勤務していた一九九五−二〇〇五年にかけて、暴力団への対応をめぐり風俗店経営者の相談に乗る見返りとして現金で計五十万円のわいろを受領したほか、昨年十一月には現金三十万円を無利子、無担保で借りた。三十万円は返済したという。巡査部長はさらに、風俗店で数十回の接待も受けていたという。収賄罪の時効は五年だが、県警は加重収賄罪(時効は七年)に当たる可能性もあるとして、一九九九年十二月と二〇〇〇年九月の二回、計二十万円の現金受領と昨年十一月の無利子、無担保での三十万円借金、同月の風俗店接待−の疑いで書類送検した。

 巡査部長は暴力団関係者や消費者金融に約三千万円の借金もあった。容疑を認めているという。

 倉木豊史・県警警務部長の話 法を守り執行すべき警察官として県民の信頼を裏切る行為で極めて遺憾だ。県民に深くおわびするとともに職務倫理教養や業務管理、身上把握を徹底し再発防止に努めたい。

■身内かばっている

 ジャーナリストの大谷昭宏氏の話 本来なら当然、身柄を拘束して調べる事案だ。書類送検で済ませ名前も公表しないのでは身内をかばっているとしか言いようがない。実名・匿名の発表の判断を警察に委ねるのは極めて危険であることを示している。贈賄側は風俗店経営者で、接待の回数を考えても取り締まりの情報などが漏れた可能性もある。逃亡の恐れがなくても警察が組織として証拠を隠す恐れもあり検察庁があらためて逮捕し、受け取った金の趣旨などを明らかにするべきだ。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20061223/mng_____sya_____012.shtml