悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年12月13日(水) 22時55分

米の死刑囚ら188人、DNA鑑定で続々、無実を証明朝日新聞

 米国でDNA鑑定によって受刑者らが無実を証明されるケースが相次いでいる。こうした受刑者の救出活動をしている非営利組織「イノセンス(無罪)プロジェクト」(IP、本部・ニューヨーク)によると、89年以降、有罪判決が鑑定によって覆ったのは188人にのぼり、死刑囚も14人含まれる。IPは12日、本部で記者会見し、捜査段階でどのような間違いが犯されたのかを調査する「無罪委員会」をニューヨーク州が設置すべきだと訴えた。

 IPによると、有罪がDNA鑑定によって覆された事件のうち、真犯人とみられる人物が見つかったのは約70件。自由を勝ち取った人たちは平均して約12年を刑務所で過ごしていた。ニューヨーク州だけで21人いて、今年も4人が無実を証明された。

 無罪委員会は冤罪があきらかになった受刑者らについて、司法の各方面の専門家が原判決の間違いの原因を追求、再発防止策を提言するものになる。運輸省の航空事故調査委にならったものだ。

 この日の記者会見には殺人罪で終身刑を受けたダグラス・ワーニーさん(45)も参加した。犯人しか知り得ない「秘密の暴露」を含む自白を基に起訴され、97年に有罪判決を受けた。

 病弱だったワーニーさんは12時間に及ぶ取り調べで自白を強要されたと裁判で主張したが、受け入れられなかった。再鑑定の結果、現場に残された指紋や血液がワーニーさんのものと一致せず、今年5月に釈放された。真犯人とされる人物も見つかった。「もし取り調べの様子をビデオに収めていれば、違法な捜査が行われたことがわかったはずだ」と訴えた。

 IPによると、あいまいな目撃証言、真実でない自白が冤罪の主な原因だという。

http://www.asahi.com/international/update/1213/015.html