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2006年12月09日(土) 17時44分

10年以上癒着か朝日新聞

【入札妨害で逮捕の旧愛知川町助役】

 旧愛知川町(現・愛荘町)発注の公共工事をめぐり、競売入札妨害容疑で逮捕された元 助役の石部稔英容疑者(67)が、町職員だった93年、「建設業者と親しくしている」との理由で、総務課長から入札に関係しない中央公民館長へ「異例の異動」をしていたことがわかった。元町幹部が証言した。県警は、石部容疑者と業者との癒着が少なくとも10年以上続いていたとみており、旧愛知川町で官製談合が長期にわたって続いていた疑いが浮上してきた。

 石部容疑者は1959年に採用され、75年に企画建設課長、翌年に建設課長に就任。建設畑で4年余り勤務した。役場内では「事務能力が高い」と評判だったという。

 91年4月に総務課長に就任。総務課長は、町が発注する工事の設計価格や、設計価格から一定割合を差し引いて予定価格を算出する際の「歩切り率」を知り得る立場にあった。

 旧愛知川町では入札がある日の朝、町長や総務課長、当該工事の発注元の課長らが集まって歩切り率について確認していた。当時の町幹部は「石部容疑者は打ち合わせのとき、歩切り率の数字について何度も確認し、ノートにメモをとっていた」と明かした。

 【93年に異例の異動】

 打ち合わせの直後に石部容疑者がノート片手に役場の公衆電話に向かう姿が目撃されたり、「建設業者と親しくしている」という証言があったりしたため、93年4月に中央公民館長へ異動になった。「業者との黒いうわさが絶えず、入札にかかわる部署から異動させられることになった」とこの幹部は証言した。

 石部容疑者は公民館長を約3年務め、96年3月に助役に就任。旧秦荘町と合併する今年2月まで約10年務めた。容疑となったのは昨年6月の公共工事だった。

 これまでの調べに対し石部容疑者は「業者間で以前から談合していた」などと供述。同容疑で逮捕された竹山建設会長の竹山順三容疑者(59)も談合自体は認めている。県警はこの業者間の談合について、石部容疑者がどれだけかかわったかを追及している。

http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000612090003