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2006年12月08日(金) 00時00分

知事の月給返上に議会反発 朝日新聞

 「年度内に整理がつく範囲内で最大の処分を考えた」——。藤田雄山知事の個人後援会による政治資金規正法違反事件の発覚から1年余りの7日、知事が決めたのは来年1月から3カ月間、月給を全額返上する処分案だった。月給カットの条例案は11日に追加提案されるが、同日から3日間の一般質問では議員から厳しい質問が予想され、最終日の18日に予定される採決は波乱含みだ。(福家 司、八百板一平)

 藤田知事はこの日、昼前に開かれた県議会の各派代表者会(非公開)に出向き、処分案を明らかにした。続いて開かれた議会運営委員会で城納一昭総務部長が条例案を説明し、上程が決まった。

 午後に記者会見した藤田知事は、辞職を選択しない理由について「直接的に私が罪を犯したわけではないし、他県で起きているような公金をどうしたとか、談合でお金を得たとかとは違うと考えている」と述べた。また、「これで調査や真相解明に向けた努力を放棄するわけではない」と、幕引きを否定した。会見は5分の時間制限付きだった。

 処分案に対し、県議会の各会派からはさまざまな声が上がった。3月、県議会で知事の辞職を迫った河井案里議員(自民党議員会)は「処分案は世間を騒がせたことへのおわびに過ぎず、選挙の買収という本質に対するものではないと感じる。まったく賛成できない。別の責任の取り方をしてもらいたい」と話した。

 これに対し、知事与党の自民党良政議員会に所属する新田篤実議長は「説明責任が十分でなかった点などを謝罪されたことは尊重したい。処分内容は知事自らがお決めになったことであり、議長としてコメントすべきでないと思う」とする談話を発表した。

 民主県政会の蒲原敏博会長は、処分案について「とても評価できるものではない」とし、「『こういう理由で辞めずにがんばる』という決意を、自分の言葉で、県民に明らかにするべきだ」と知事に注文をつけた。

 この日、百条委員会の設置を新田議長に要請した公明党議員団の安木和男団長は「処分によって県民の不信が晴れ、幕引きになったわけではない」と述べた。

http://mytown.asahi.com/hiroshima/news.php?k_id=35000000612070001