2006年12月07日(木) 00時00分

株売買装い１３５億円集金 詐欺容疑４人逮捕 （東京新聞）

　東京都中央区の元貸金業者「エイワン・コミュニケーションズ」が株式売買の代行名目で資金を集めて閉鎖状態になった事件で、会社ぐるみで顧客の資金をだまし取った疑いが強まり、埼玉県警生活安全特別捜査隊と鴻巣署は七日、詐欺の疑いで、事実上の経営者で営業本部長の菊地信慈（５８）＝中央区佃二、登記上の社長柴高万正（かずまさ）（７３）＝大田区池上四＝ら四容疑者を逮捕した。　

　県警は同日、菊地容疑者の自宅など四カ所を捜索し、書類やフロッピーディスクを押収した。

　同社は全国三十四都道府県の三千人近くから約百三十五億円の現金を集めていたとみられる。

　調べでは、同社は株式売買を代行すると称して二〇〇一年十二月から〇五年十一月までの間に、東京都内の女性（３４）から複数回に分けて計約二百五十万円を受け取りながら、実際には株式取引をほとんどせずに、現金をだまし取った疑い。

　県警は、同社が関東財務局に証券業登録をせずに顧客から預かった資金で株の売買や運用などをしていたとして、証券取引法違反（無登録証券業）と出資法違反（預かり金禁止）の疑いで、今年三月以降三回にわたって関係数十カ所を捜索し、書類やパソコンなど数百点を押収。顧客から預かった資金の運用状況などについて慎重に捜査を進めていた。

　県警などによると、同社事務所は今年二月二十四日、顧客に通知もないまま閉鎖された。登記簿によると、同社は一九八九年に設立、貸金業、有価証券の保有や売買・運用などが事業目的とされている。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20061207/eve_____sya_____000.shtml