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2006年12月07日(木) 20時17分

いじめ、生徒が相談窓口朝日新聞

 10月に瑞浪市の中学2年の女子生徒がいじめが原因で自殺するなど、いじめ問題が全国に広がる中、岐阜市野一色4丁目の市立長森中学校(木全隆幸校長)で、生徒自らが一つの取り組みを始めようとしている。放課後に相談窓口を設け、同世代の目線で友だちの悩み事の相談に乗ろうというものだ。教諭らは「大人には話せないことでも、同世代の子どもには話せることがあるはず」と期待している。(曽田幹東)

 長森中学は、生徒数769人の市内2番目の大規模校。毎学期に1度、生徒に悩み事に関するアンケートを実施するが、今年2学期のアンケートでも、「いじめられている」という生徒の声が多く寄せられた。2年生の担任の長屋良憲教諭(35)は「生徒は『死ね』『うざい』という言葉を日常的に使う。『ちょっかい』のつもりでも、からかわれる子にとってはつらい。積もり積もれば学校にこられなくなることもある」と話す。
 スクールカウンセラーや相談員が同校に派遣されているものの、生徒から見れば相談相手は大人。いじめは大人の目線では気付きにくいこともある。そこで、生徒同士で悩みを聞く機会を作ろうと、生徒会執行部の生徒7人が立ち上がった。
 12月から、毎週月、水、金曜日の放課後に生徒会室を開放し、生徒会のメンバー2、3人が交代で、いじめ相談を受ける取り組みを始めることを決めた。
 生徒会長の松田智宏さん(3年)は「悩みを聞いてあげて、少しでも気持ちを楽にしてあげたい」と話す。副会長の河村利洋さん(3年)は「いじめられて自殺をすれば、みんなが悲しむ。そうなる前に相談して欲しい」と言う。
 相談窓口の設置のほか、「いじめるな、自分の心も汚れるよ」「言われたら嫌な言葉は使わない」「悩み事かかえ込まずに相談を」など、自分たちで考えた標語を大書して廊下に張り、いじめ根絶を呼びかけていくという。
 木全校長は「いじめをなくすことは難しい問題だが、学校は生徒が楽しく来ることができる場所でなければならない。緊急の課題に、生徒が自分たちで形として示してくれた」と評価。長屋教諭は「初めての試みなので、結果が出るかはわからない。それでも、誰にも相談できずに苦しい思いを抱えている子どもに味方がいるというメッセージが伝わればいい」と期待を寄せている。

http://mytown.asahi.com/gifu/news.php?k_id=22000000612070003