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2006年12月07日(木) 20時17分

いじめ僕らの問題だ 江東区で特別授業朝日新聞

 いじめを原因にした子どもの自殺や自殺予告が相次ぐなか、江東区は全小中学校で「いじめ」と「生命尊重」をテーマにした授業に取り組み始めた。子どもが自分たちの問題として「いじめ」を考え、その思いを発信するのが第一歩。「一回限りのイベントにしたくない」という現場の教師たちは、たとえいじめが起きても解決できる学校づくりを模索する。
(長沢美津子)

 6日、浅間竪川小学校の4年生60人は「いじめ」や「命の大切さ」について全校にどう伝えたらいいか、総合学習の授業の中で話し合った。

 「命はなんで大切かって言えばいいかな」とポスター担当の女子が首をひねる。絵本づくりを選んだ男子は「いじめをだまって見ている人に、ちょっとの勇気でいじめはとめられるというお話にしたい」。壁新聞のグループは「いじめられている人に、やさしく呼びかけるような内容に」と発表した。

 この日までの授業で、朝日新聞に連載中の著名人らによる子どもへのメッセージ「いじめられている君へ」「いじめている君へ」を読み、感想を出し合ってきた。

 「いじめられたら逃げろ。『遺書』を書いて大人に心配かけていい」という内容には、「逃げてもいいんだな」とほっとした気持ちを寄せる子もいれば、「遺書だけは、親が心配するから書けない」という反応もあり、意見は割れた。

 赤石保校長は「自分とは違う様々な思いをまず受け止めてほしい。感じることに意味がある」と話す。「4年生のメッセージを他の学年がどう受け止めるか。その反応にも期待しています」

 深川第六中学校では4日、「心地よい6中づくり」をテーマに全校での生徒朝会を開いた。学校の中にあふれたらいいと思う言動、学校からなくしたい言動を学年ごとに出し合った。

 「なくしたい言葉は裏切り。1人の裏切りからいじめは始まるから」と2年の女子。3年の男子から「増やしたいのは静かな授業風景。平和な感じがするから」。自分から手をあげたり、司会役の生徒に名前を呼ばれて照れくさそうに出てきたり。最後にとったアンケートをもとに標語を作り、校内に掲示することを決めた。

 「率直な言葉がでてよかった。ただ、深刻ないじめがないと把握しているから選べた手法で、状況は変わるのも現実。だから教師はいつも生徒を見ていないと」と松本浩二校長は話した。

http://mytown.asahi.com/tokyo/news.php?k_id=13000000612070001