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2006年12月06日(水) 20時45分

豚肉脱税さらに106億円 愛媛県の食肉卸業者を再逮捕朝日新聞

 輸入豚肉にかかる「差額関税制度」を悪用した大手食肉卸会社「協畜」(愛媛県四国中央市)の脱税事件で、東京地検特捜部は6日、新たにもう一つの輸入ルートで約106億円の関税を免れたとして、同社前社長の曽我部登容疑者(52)ら4人を関税法違反(脱税)容疑で再逮捕し、都内の食肉輸入会社の幹部ら3人を同容疑で逮捕した。

 特捜部は同日、曽我部前社長ら4人を、約14億円を脱税した同法違反の罪で起訴。今回と合わせた協畜による脱税総額は、同制度を悪用した不正輸入事件で過去最高となる約120億円にのぼる。

 新たに逮捕されたのは、協畜の脱税に協力していた食肉輸入会社「ケンコーポレーション」(東京都中央区)取締役の梅垣宏介(50)、同社従業員の待合勇史(34)、同「鮮商」(東京都北区、清算)代表取締役の金子淳史(48)の3容疑者。

 曽我部前社長と共謀したとして同法違反容疑で逮捕、勾留(こうりゅう)されていた食肉輸入仲介会社「エムワイコーポレーション」従業員の森井啓介容疑者(35)は処分保留とされたが、今回の容疑で再逮捕された。

 調べによると、曽我部容疑者ら7人は共謀し、デンマーク産の豚肉を輸入した際、02年7月から04年9月までの間、1074回にわたり、東京税関に対して豚肉の価格を実際より高く申告。計約106億5800万円の関税を免れた疑い。

 差額関税制度は、国内価格を参考に定めた基準価格を下回る価格の豚肉を海外から輸入する際、基準価格と同額になるまで関税が課せられ、輸入価格が安いほど関税が高くなる仕組み。

http://www.asahi.com/national/update/1206/TKY200612060307.html