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2006年12月06日(水) 16時11分

スケート連盟背任事件 元会長ら起訴事実認める朝日新聞

 日本スケート連盟の元幹部らが、資金を不正に支出させ連盟に損害を与えたとして、背任罪に問われた元会長の久永勝一郎被告(75)と元専務理事松本充雄被告(69)の初公判が6日、東京地裁であった。久永、松本両被告はいずれも起訴事実を認めた。検察側は、久永元会長が不正に得た資金を「お手当て」と呼んで松本元専務理事に行事などのたびに要求し、派閥の理事にも分配していた経緯を明らかにした。

 検察側の冒頭陳述によると、久永元会長は自らの意に沿う「久永派」の理事を増やして、連盟内での影響力を高めようと考えていた。株や先物の取引で約1億5000万円の損失が生じ、高級マンションのローンも抱えていたことが、一連の不正支出の動機となった。

 投機で資金を必要としていた、という久永元会長の供述調書も明らかにされた。「黒く塗りつぶされたドル紙幣に薬品をかけると、使えるようになる。薬品代を投資してほしい」——。ナイジェリアで多発している投機話に資金をつぎ込んだと供述していたという。

 久永元会長は98年に会長職に就任、同年9月ごろから架空の支払伝票を作成し、後に決算を改ざんする手口で「お手当て」を捻出(ねんしゅつ)するようになった。「お手当て」は理事のほか長野県スケート連盟の役員、不正発覚を防ぐ口封じとして連盟の監事にも分配された、という。

 国内で大会が開催される際に「そろそろお手当てはどうかね」「お手当てが欲しいね」などと松本元専務理事に持ちかけたという。

 久永、松本両被告が不正支出で連盟に与えた損害は起訴事実以外を含めると総額で約6390万円に上る、とされる。

 起訴状によると、久永元会長と松本元専務理事は、世界フィギュアスケート選手権大会や国際スケート連盟総会などで来日する同連盟役員の旅費をイベント会社に支払う際に水増し請求し、計約2370万円の損害を連盟に与えたとされる。

http://www.asahi.com/national/update/1206/TKY200612060269.html