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2006年12月06日(水) 15時27分

和歌山前知事、1千万円の一部を裏金に朝日新聞

 和歌山県発注工事をめぐる談合事件で、同県前知事の木村良樹容疑者(54)=競売入札妨害(談合)容疑で逮捕=が、県側とゼネコンを仲介したゴルフ場経営会社元代表井山義一容疑者(56)=同=から受領したとされる現金1000万円のうち数百万円を、自らの裏金に組み入れていたことが大阪地検特捜部の調べでわかった。数百万円は裏金と一緒に、前知事が自由に使える現金として県秘書課が管理し、前知事の交際費や生活費として使われていたとみられる。

 さらに前知事は、元代表から前出納長の水谷聡明(さとあき)被告(60)=同罪で起訴=を介して現金を受け取った後、直接元代表に電話し、「ありがとう」と礼を言っていたことも判明。特捜部は前知事が1000万円を自らに提供された現金と認識し、個人的に使っていたと判断。6日、前知事を収賄容疑で、元代表を贈賄容疑でそれぞれ再逮捕する。

 同地検は同日、04年11月に入札が実施された下水道工事をめぐる談合に関与したとして、木村前知事を競売入札妨害(談合)罪で起訴した。

 調べによると、井山元代表は04年6月ごろ、県庁を訪れて水谷前出納長に面会。「これを知事に渡してください」と現金1000万円を渡したという。

 このうち数百万円については、前出納長が前知事の指示を受け、前知事の親睦(しんぼく)団体「21(にいち)会」や「翔樹(しょうじゅ)会」が集めた裏金の中に組み入れた。裏金と同じく秘書課が管理し、前知事の交際費や家族旅行費、飲食代、自宅の光熱費などに使われたとみられる。残りは、前知事に批判的だった業界紙対策に使用されたという。

 また前知事は、現金受領の報告を前出納長から受けた後、元代表に直接電話し、「確かにいただきました。ありがとうございます」と礼を述べたという。

 特捜部は、元代表から提供された1000万円はすべて前知事のために使われたと判断。元代表が県発注の入札に便宜を図ってもらった見返りに現金を供与していたとみて、金の趣旨などについて前知事らを取り調べるとみられる。

http://www.asahi.com/national/update/1206/OSK200612060052.html