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2006年12月05日(火) 00時00分

【全裸教団のためヘルス嬢になった私】(1)1日に8人もZAKZAK

 “全裸SEX教団”として昨年、メディアを騒がせた「ザイン」。性の儀式など常軌を逸した実態が報じられるに従い、会員が激減し、霊感商法もジリ貧となった。営業攻勢は厳しさを増し、今や数百万円の契約をさせたうえに支払いが滞ると、女性には水商売や風俗嬢へ転職まで奨励する始末。血も涙もない“ザイン商法”の犠牲者が、地獄の日々を告発する。

 「朝から晩まで1日に8人も相手して、ロボットになった気分だった。毎日ただ死にたかった。子供がいなかったら、自殺していたと思う」

 神戸市在住の女性(31)は昨夏の忌まわしい記憶を呼び起こす。

 女性は中学時代に性被害を受け、高校時代には唯一の肉親である母親が駆け落ち。東京の親戚の家に預けられ、幸福な家庭への憧れは募った。鬱病(うつびょう)に苦しみ専門学校を中退後、母を追って引っ越した。保険外交員をしていた23歳のとき、女性雑誌の広告でザインと出合う。「恋愛がかなう」というアクセサリーに目を奪われた。

 「当時つき合っていた調理師が忙しく、振り向かせたかった」女性は、3万8000円をはたいて注文。その後、ダイレクトメールが大量に届き始め、ザインの直営店「シオン大阪店」に通って占いを受けるようになった。「占いの結果はいつも最悪だった」ため、おりおりに開運グッズも購入。月収18万円のうち10万円をつぎ込んだ。

 「ザインの人間を信じたり、心を開いたことはない。でもグッズを身に着ければ運命が開けると信じていた」。グッズの効果が上がるという1回5−6万円の儀式も、会場が遠いので自宅から毎月“遠隔参加”した。

 調理師とは別れたものの、25歳で別の男性と結婚。子供も生まれたが、ザインを巡って衝突し、2年で離婚。工場勤務と生活保護で、女手ひとつで長男を育てたが、昨年になって夫が「復縁したい」と言ってきた。

 だが「(元夫が)他の女とも切れてなかった」と知りショックを受けた女性は、大阪店に電話で相談。店長の男性は「あなたの人生の不幸は、生まれたときの星の位置で決まっている」と断じ、「位置を全部いいところに変えてしまいましょう」と儀式を勧めた。

 運命を司るという星は12個。儀式の代金は1個35万円で計420万円にのぼる。さすがにためらったが、店長は「これで人生変わるんだよ。安いもんだよ」と猛プッシュ。女性が以前、グッズを買うか迷った際に言われた「風俗してでも買う人もいるんだから」という営業トークを思い出し、「風俗で働けば払えるんでしょうか」と聞くと、店長は「あんたナイス! そういう女大好き!」と躍り上がった。

 女性が「好きでもない男と交わるとハートが汚れる」という教義との矛盾を質すと、店長はこともなげに答えた。

 「本番さえしなければ大丈夫。ヘルスかサロンにしろ」

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ZAKZAK 2006/12/05

http://www.zakzak.co.jp/top/2006_12/t2006120510.html