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2006年12月05日(火) 14時01分

太田の郵便局強盗:再逮捕の容疑者、実家の会社倒れ急転 返済で自転車操業に /群馬毎日新聞

 太田市の世良田郵便局強盗事件で逮捕された伊勢崎市田部井町、元埼玉県警巡査長、長利高雄容疑者(44)が4日、2件目の強盗容疑で再逮捕された。現職警察官が強盗を重ねた動機は住宅ローンを含む6000万円以上の借金の返済という。この莫大な額の理由は何だったのだろうか。
 県警の調べなどによると、長利容疑者は住宅ローン約4500万円に加え、車のローンがあった。11台中8台は新車だった。この返済に窮して消費者金融を頼るようになり、計1000万円近くを借金。返済のために新たに借金をする“自転車操業”に陥ったという。
 約16年前、埼玉県内から伊勢崎市の新築住宅に転居。妻と子供3人に囲まれた生活は周囲には問題があるようには見えなかった。無口だが実直。長利容疑者の評判は模範的警察官のものだった。一方で趣味の車は93年から計11台買い換えるなど羽振りの良さを見せた。
 ところが、長利容疑者の一家を支えていたのは、水道関係の会社を経営していた妻の実家だった。腕に巻いた高級時計は実家からもらった物で、日常生活も多額の援助を受けていたという。
 01年、同市内に再び新居を構える。その矢先、運命が急転する。妻の実家の会社が破産。うず高く積もった住宅ローンを前によりどころを失った長利容疑者は消費者金融にすがっていったという。
 「まとまった金があると思った」と、郵便局強盗を計画。1件、2件と成功して数百万円を手にしたが、3件目で計画が狂った。逮捕直後に「全国の仲間(警察官)に申し訳ないことをした」と漏らした。借金を完済するまで、強盗を続けるつもりだったのだろうか。ある捜査関係者はため息まじりに言う。「身の丈にあった生活をしなきゃいけないってことさね」【伊澤拓也、鈴木敦子、杉山順平】

12月5日朝刊
(毎日新聞) - 12月5日14時1分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061205-00000173-mailo-l10