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2006年12月05日(火) 21時02分

都知事の四男へ公費から海外旅費…業務委託費に上乗せ読売新聞

 東京都が2004年1月、スイス・ダボスで主催したパーティーの太鼓演奏に、石原慎太郎知事の四男(40)が舞台背景の絵の制作者として関わり、旅費などが公費から支出されていたことが5日、わかった。

 事前調査も含む2度の出張費と制作費の合計約175万円が四男に支払われたが、これらは太鼓演奏家への業務委託費に上乗せする形になっていた。都は「四男に制作を依頼したのは都でなく太鼓演奏家」と説明しているが、知事の身内への公費支出は議論を呼びそうだ。

 パーティーは、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の際に開かれ、各国の政財界の要人や石原知事が出席。能楽囃子(はやし)大倉流の大倉正之助氏による演奏が披露された。舞台の背景の絵は、画家である知事の四男が制作した。

 都が大倉氏の事務所に支払った会場装飾・事前調査委託費は計332万円。この中に四男の事前調査(03年12月)と本番の旅費125万円、絵の制作費50万円が含まれていた。制作費は実費で、四男は報酬を受け取っていないという。

 都は「(四男の起用は)『伝統的ながら、現代風の舞台にしたい』という大倉さんの意向で、都が働きかけたわけではない」と説明。石原知事も「支出に違法性はない」と述べた。

 石原知事の四男は、知事の肝いりで始まった文化振興施策「トーキョーワンダーサイト(TWS)」事業でも、「能オペラ」公演に向けた作曲家との打ち合わせや現地の芸術祭視察のため、2003年3月、ドイツとフランスに出張。四男は同年3月の1か月間だけ、TWSを運営する任意団体(当時)の諮問委員に就任し、旅費を含めた約55万円は都から支出された。しかし作曲家との間で著作権の調整がつかず、能オペラ公演は実現しなかった。

 石原知事は、「息子だろうと何だろうと、可能性のある人間に依頼するのは当たり前」と説明している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061205it12.htm