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2006年12月04日(月) 00時00分

「沖縄」発信し集客朝日新聞

 沖縄とのつながりを活性化に生かす中野区の中野北口昭和新道(しん・みち)商店街が、優れた取り組みをたたえる都の「第2回東京商店街グランプリ」で、イベント事業部門のグランプリに輝いた。駅から離れた立地にもかかわらず、地元の沖縄出身者らが演じてきた伝統芸能エイサーをイベントの目玉にして、約2万人の来場客を集めたことが評価された。

 同商店街はJR中野駅北口にあり、約90店舗からなる。昭和30年ごろ、ぬかるんでいた道を舗装して始まったのが名の由来とされる。

 中野駅前は、「中野サンモール商店街」、そこに続くショッピングセンター「中野ブロードウェイ」が客を集めている。その先にある「新道商店街」は昼間は人通りが少なく、もっぱら夜の客狙い。数店を除き酒を扱う飲食店だ。

 一時は多くの飲み客でにぎわったが、近年は売り上げが激減し、ピーク時の半分程度になってしまった。

 立ち飲み屋を経営する商店街会長の長谷部智明さん(45)は危機感を抱いた。「このままでは衰退する一方だ」。イベントを開き、商店街の知名度を上げることを思い立った。

 目をつけたのがエイサー。太鼓をたたき練り歩く沖縄の盆踊りだ。「昔からこの辺りで踊られているのに、ほとんどの区民は知らない。これが地域資源にならないか」と考えた。

 区によると、沖縄が日本に返還された72年以前から、区内には沖縄出身の若者らが集まる「沖縄郷土の家」があり、「東京沖縄県人会」も中野が拠点の一つだった。エイサーも、その当時から踊られているという。

 昨年7月、中野サンプラザ前で、沖縄民謡など43団体によるステージを開催。同時に商店街を12のエイサーの団体が練り歩いた。沖縄物産展も開催し、商店街を「沖縄一色」に染めた。3日間で約2万人が訪れた。盛況ぶりは、沖縄の地元紙・琉球新報でも取り上げられた。

 「中野チャンプルーフェスタ」と名付けられたイベントは今年も7月に実施し、多くの来場者があった。

 都は「中野で育った沖縄を広く発信」したとして、「不利な立地を克服し、小さな商店街でも可能性と潜在力を持つことを示した事業」と評価した。

http://mytown.asahi.com/tokyo/news.php?k_id=13000000612040001