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2006年12月02日(土) 19時53分

近未来通信の被害者説明会に一般投資家700人朝日新聞

 IP電話事業をてがける「近未来通信」(東京都中央区)が一般投資家から巨額の資金を集めながら、経営に行き詰まっている問題で、東京の弁護士会が2日、被害者向けの説明会を開いた。全国から約700人が参加し、同社の破産申し立てと経営陣の刑事告訴方針を確認した。

 また、同社のIP電話は1日以降利用できなくなった。指定された「フリーダイヤル」にかけることで、安い通話料で電話を利用できるサービスだったが、回線を借りている大手通信会社への今夏以降の使用料約3000万円が払えず、回線を切られたようだ。総務省はIP電話利用者の保護を同社に求める方針だが、同社は事実上経営破綻(はたん)状態にあり、事業の継続は困難な見通し。

 2日は、初の説明会とあって、東京都千代田区の弁護士会館の会場に多くの被害者が集まった。1000万円以上を投資したという女性(63)は「老後の資金だった退職金が根こそぎなくなった。会社から何の説明もなく、本当のことが知りたい」と不安そうに語った。

 別の男性(50)は「高齢者ら弱い人が狙われた。経営陣は責任を果たしてほしい」と怒りをあらわにした。5000万円以上の損失を被った人もいて不安や怒りが広がっている。

 同社はこれまでに約3000人から400億円近くを集めたとされる。このため被害対策弁護団(53人)は、まず同社の資産保全を最優先にし、週明け以降に同社の破産申し立ての手続きに入る。

 だが、資産はほとんど残っていないとみられ、弁護団は資産隠しについても徹底して追及する。弁護団長の紀藤正樹氏は「海外も含む資産調査をしていきたい」と話した。

 刑事的には、近く石井優社長らを組織犯罪処罰法(組織的詐欺)などの疑いで警視庁に告訴する方針だ。

 参加できなかった被害者は4日以降の平日午後0〜4時、弁護団が開設した電話(03・3263・7554)で相談を受け付ける。大阪弁護士会館(大阪市北区西天満1の12の5)でも、11日午後6時30分から相談会が開かれる。

http://www.asahi.com/national/update/1202/TKY200612020255.html