2006年12月02日(土) 17時39分

キシャがゆく：30歳“ぬるゲーマー”　Wiiゲットに挑戦（前編）（毎日新聞 まんたんウェブ）

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ネット予約はアクセスすらできない 　 　小学校入学の年にファミコンが発売されたゲーム世代ど真ん中の記者は、PSもPSXもゲームキューブ、ニンテンドーDSもPSPも一応持っているが、ほとんどやってない“ぬるゲーマー”だ。だが、任天堂の新型ゲーム機Wii発売が近付くに連れ、ファミコンのコントローラーを手に、夢中でマリオを動かしていたあのころのことを思い出した。発売5日前にWii購入を決意。Wii本体とWiiリモコンが付属する「はじめてのWii」、スポーツゲーム満載の「Wiiスポーツ」、目玉タイトルの「ゼルダの伝説　トワイライトプリンセス」をゲットだ!【乗峯滋人】

　基本方針は「並ばず楽して買う」。なので行列の必要もなく家まで届けてくれるネットショッピングにまずトライ。だが、既にどこも品切れだ。あっても、期間、台数限定で予約が殺到し、まだ在庫がある店は本体が4万円とか5万円の“ぼったくり”ショップ。楽天市場内で最後まで残っていた29日午後10時から6台限定のWiiも、サイトにアクセスすらできないまま敗れ去った。

　こうなったら店舗で買うしかない。価格比較サイト「価格．com」の口コミ情報や「2ちゃんねる」などで情報収集すると、11月30日時点で予約はほぼ不可能な状況だった。となると、入荷台数の多いビックカメラとヨドバシカメラのどこかで買うしかない。早速、両者の情報を検討してみるが、ビックは「ビックカメラ Suicaカード」を持っている人限定で予約を受け付けており、当日販売の台数は少ないと読んだ。一方、ヨドバシは予約は取らず、基本的に当日発売のみなので、当日出回る台数も多そうだ。ヨドバシでの購入を決断した。

　次はどの店にするかだ。ヨドバシといえば、やはり東京・秋葉原にある「マルチメディアAkiba」だろう。でも、お祭り気分の方々も多そうだし、“ぬるゲーマー”としては、わざわざそんな場所で夜から朝まで並びたくない。ということで、ヨドバシでも秋葉原に近く、あまりお客が集中しそうにない「マルチメディア錦糸町」と「上野店」に目標を絞った。

　錦糸町も上野も2日午前7時から販売開始予定だ。ゲーム取材班の情報でも出荷台数に余裕があるということだし、2日の始発でいけば間に合うんじゃないかという「ぬるい」見通しを立てて発売日前日の1日を迎えた。

　ところが、夜になって各地の店舗を取材する記者たちから次々と情報が入ってくると、状況は一変した。最も入荷台数が多そうな「マルチメディアAkiba」で午後10時半に整理券の配布が終了し、早くも“完売”状態に。新宿店でも同様の報告が寄せられ、頼みの錦糸町も整理券の配布が終わったという情報もネットで流れた。ヤバい……。午後10時40分ごろ、居ても立ってもいられず、会社を飛び出そうとするが、店の場所すら調べていなかった。ネットで検索して、駅ビルにある「マルチメディア錦糸町」に向かった。

　会社のある東京メトロ東西線の竹橋から錦糸町へは、東西線から半蔵門線に乗り換えて向かうのだが、本来大手町乗り換えのところを、逆方向の九段下で乗り換えてしまった。「このロスのせいでWiiが買えなかったらどうしよう」とあせると、錦糸町がとっても遠くに感じる。Wiiを甘く見すぎた報いか。半ばパニックに陥りながら、「錦糸町、錦糸町」の車内アナウンスが流れた……。（つづく）

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