2006年11月30日(木) 00時00分

「警官が接見妨害」マブチ事件弁護士が提訴（朝日新聞）

　松戸市のマブチモーター会長宅の殺人・放火事など３件で強盗殺人などの罪に問われている住所不定、無職守田克実被告（５６）が松戸署に留置されている際、同被告への接見を妨害されたとして、県弁護士会所属の２弁護士が２９日、国家賠償法に基づき、県を相手取り、慰謝料３０万円の支払いを求める訴訟を千葉地裁松戸支部に起こした。
　訴えたのは、島田亮さん（３２）と秦英準さん（２８）の両弁護士。
　訴状などによると、２人は昨年１０月１日、松戸署で守田被告と接見中、「接見を終わらせてもらえませんか」などと警察官から３回にわたり接見の終了を求められ、中断を余儀なくされた。同月３日に島田弁護士が同署で接見を求めた際は、取り調べ中を理由に、接見まで３０分以上待たされた。いずれも、捜査機関が接見を制限するための「接見指定」はされていなかったという。
　島田弁護士は「接見交通権という権利が踏みにじられた事案。個々の弁護士が声を上げていかなければ改善されない」と話している。
　訴訟の弁護団長を務める高橋修一弁護士によると、２０年以上の弁護士活動の中で、今回のように接見の最中に警察官から接見をやめるよう求められたことは一度もないという。

http://mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000000611300002