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2006年11月30日(木) 00時00分

ビール原料のホップに効能…花粉症に意外な救世“酒”ZAKZAK

 【ホップの威力】

 患者数が2000万人ともいわれる花粉症は、いまや国民病の様相を呈している。これまで、甜茶(てんちゃ)やシソなど、症状を軽くするとされる飲料や食物が毎年のように登場している。

 「今年度の健康志向食品の市場規模は1兆2000億円」(サッポロ飲料の赤坂敏明社長)と見込まれる中、花粉症関連の市販薬や健康食品などの市場規模は1000億円超といわれている。

 そんな市場に颯爽と入ってきたのが、ホップというわけだ。

 花粉症では、アミノ酸の一種のヒスタミンがアレルギー物質と結合し、のどや鼻の粘膜にかゆみなどを引き起こす。同社では、ホップからの抽出物がヒスタミンの働きを抑える機能を持つことを発見、今年の日本花粉学会で発表した。

 ホップについてはもともと、兄弟会社のサッポロビールが研究を続けており、発がん予防や骨粗しょう症予防、生活習慣病予防に効果があることなどが分かった。さらに平成15年からの研究で、ホップには、アレルギーを抑える働きがあるポリフェノールの一種「ホップフラボノール」が含まれていることが分かったという。

 【ビールじゃない】

 ホップといえばビールだが、サッポロ飲料が発売するホップからの抽出物を含む飲料は、残念ながらビールではなく、清涼飲料。ホップからの抽出物は水でないと抽出できないため、ホップを熱処理するビールではこの抽出物は得られないのだとか。

 ただ、効き目はなかなかのもののようで、40人を対象に今年初め、この抽出物100ミリリットルを含む試験品を飲んでもらったところ、55〜60%がくしゃみや鼻水への効果を体感したという。

 ホップからの抽出物を配合した清涼飲料は「ホップ研究所」の商品名で来年1月15日から売り出され、緑茶タイプとエキスドリンクタイプの2種類。初年度は、緑茶が30万ケース(350ミリリットル、170円・税別)、エキスドリンクが10万ケース(100ミリリットル、同)の販売を目指す。

 「(花粉症の症状が出てくる)春と秋だけでなく、通年で飲んでもらいたい」(赤坂社長)との考えから、コンビニエンスストアや量販店、ドラッグストアなどで幅広く販売する予定だ。

 成長が見込める有望な市場だけに、今後も食品や飲料大手がいろいろな商品を投入してくるとみられる。「多くの花粉対策商品の中で生き残るのはひと握り」(アナリスト)とみられる中、新しい商品のホップはどんな旋風を巻き起こすのだろうか。 

ZAKZAK 2006/11/30

http://www.zakzak.co.jp/top/2006_11/t2006113031.html