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神戸地裁尼崎支部の元女性事務員（３２）が同支部の男性裁判官（４９）＝０４年１２月に退官＝につきまとわれて退職に追い込まれたなどとして６００万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が３０日、京都地裁であった。山下寛裁判長は元事務員が退職後にストーカー行為を受けたことは認め、「希望しない交際を求めて不快感や嫌悪感を感じさせた」として元裁判官に１１万円の支払いを命じた。
判決によると、元裁判官は０４年８月末〜９月中旬、すでに退職していた元事務員に交際などを求めるメールを１１通送り、電話をした。元事務員は退職直後の同年５月、元裁判官にメールや電話をしないよう伝え、同地裁の当時の所長は元裁判官に慎重に行動するよう指示していた。
元事務員は退職の原因についても、裁判官の地位を利用したパワー・ハラスメントやセクハラなどがあったためと主張。しかし山下裁判長は、贈り物のやりとりがあったことなどから認められない、とした。
神戸地裁の林醇所長は「元当庁所属の裁判官について違法なストーカー行為があったとされたことは遺憾である」というコメントを出した。