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2006年11月27日(月) 11時03分

アダルトサイト架空請求:別組織で手口“研修” 請求を繰り返し−−公判 /長野毎日新聞

 ◇被害計20億円の可能性−−アダルトサイト詐欺公判
 インターネットのアダルトサイトに接続した人のリストを元に、登録料などの名目で架空請求を繰り返していた詐欺組織の手口が、長野地裁の公判で明らかになった。犯行の手口は別組織から学び、一度支払った人を狙って請求を繰り返していた。だまし取った金は20億円に上る可能性があるという。この事件では、関西を拠点にした組織の6人が詐欺罪などで起訴された。会長と呼ばれた李弘光被告(42)=公判中=だけが否認しているが、長野地裁は残る5人についての判決で、李被告が組織のトップと認定した。【江連能弘】
 ■2人を同業者に送る
 組織には役割分担があり、李被告の弟の同級生の男(38)が経理を担当。社長と呼ばれた姜隆行被告(33)の部下2人が請求電話をかける実行役で、この2人は小学校時代からの同級生だった。李被告は、姜被告からサイトの料金回収がばく大な利益になると聞き、債権回収業を開始。ノウハウがなかったため、電話をかける役の2人を「同業者」に送って手口を学ばせたという。
 料金請求の電話は、サイトの運営業者から接続者リストを入手し、大阪府内の事務所からかけた。最大で15人ほどのスタッフがいたが、入れ替わりが激しく、社内で呼び合う名前は偽名。研修マニュアルには「相手の支払い可能額を見極める」などと書かれていた。
 ■回収に「鬼の十カ条」
 1回の振り込み額は2万円から180万円。払わない人は深追いせず、払った人には「解約手続き未了」などと言いがかりを付け、度重なる請求で回収額が1億を超えた月もあったという。週に一度、個人成績を発表し、事務所には「回収の鬼になれ」などと記した「鬼の十カ条」を掲げていた。
 ■知られたくない被害
 04年1月ごろから約2年間の犯行で、県警が確認した入金額は10億4000万円。20億を超えていたとの証言もあり、このうち李被告は約2億円を得ていたとされる。公判では6人以外の人物も複数浮上した。しかし、アダルトサイトに接続したことを知られたくないという被害者が多く、全ぼう解明は難しい。事件の節目となる李被告への判決は、年明けにも言い渡される。

11月27日朝刊
(毎日新聞) - 11月27日11時3分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061127-00000083-mailo-l20