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2006年11月24日(金) 00時00分

自殺への予見可能性認めず JR西「日勤教育」訴訟朝日新聞

 JR西日本の男性運転士(当時44)が自殺したのは、同社の再教育プログラム「日勤教育」が原因だとして、父親の服部榮さん(76)=佐賀県唐津市=が同社と当時の上司3人に総額1億1千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が24日、大阪高裁であった。渡辺安一裁判長は「日勤教育に対する心理的負担の影響などで自殺したが、上司が男性の自殺を予見することは不可能だった」と判断。服部さんの請求を退けた一審・大阪地裁判決を支持し、服部さんの控訴を棄却した。

 判決によると、男性は電車の発車を約1分遅らせたとして、01年9月3日から上司が監視する部屋でリポートを書くなどの日勤教育を3日間受け、同6日に自宅で自殺した。

 判決は、一般的な日勤教育の妥当性について「ののしられるなどの問題点はあるが、安全確保の理念の徹底を図る方策としては相当な方法だ」と指摘。そのうえで「男性の自殺に日勤教育が関係したことは否定できないが、3日間の教育で自殺することを上司は予見できなかった」として損害賠償責任を否定した。

 服部さんは「日勤教育は精神、肉体的な打撃を与えるもので、息子は絶望感から自殺した」と主張していた。

 JR西日本大阪支社・森川国昭次長の話 主張を認めていただき、妥当な判断と考えている。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200611240078.html