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2006年11月22日(水) 00時00分

振り込め詐欺被害者アンケート読売新聞

借金し工面45%

 県警は、県内の振り込め詐欺などの被害者58人を対象にアンケートを行い、金を払ってしまった状況などについて尋ねた。まとまったアンケート結果からは、「家族の一大事」「裁判沙汰はいやでしょう」などと不安感や恐怖感をあおり、人間の微妙な心理につけ込んで金をだまし取る巧妙な手口が改めて浮き彫りになり、県警は「まずは落ち着いて、誰かに相談することが大事」と呼びかけている。

 県警は2005年から、振り込め詐欺の被害者を対象にアンケートを実施している。今回は今年8〜10月に、振り込め詐欺(おれおれ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金名目詐欺)とインターネットオークション詐欺の被害に遭った全員にあたる男性34人、女性24人から回答を得た。

 結果によると、振り込め詐欺の被害者38人のうち、45%にあたる17人が消費者金融や金融機関、知人から借金をして被害金を工面していた。自分自身でまとまったお金を用意できなければ、借金してまで現金を振り込むところまで被害者を駆り立てる詐欺の手口の巧妙さが浮き彫りになった。

 振り込め詐欺の中でも、特に融資保証金名目の詐欺に遭った25人のうち19人が消費者金融に借金があり、19人中12人が、金を振り込んでしまった理由について「金利が安かったので借金を一本化しようと思った」と回答した。県警は「債務者のリストなどが出回り、振り込め詐欺に悪用されている」とみている。

 ほかに振り込んだ理由としては、おれおれ詐欺では「家族の一大事を訴えられて疑う余裕がなかった」、架空請求詐欺では「請求金額を振り込まないと訴訟を起こされると思った」などの回答が目立った。一方、20人から回答があったインターネットオークション詐欺では、「これまで何度もネットオークションを利用して被害に遭わなかったので信用した」などを挙げる被害者が多かった。

 県警捜査2課によると、今年10月末までの県内での振り込め詐欺被害は135件。05年同期より45件減少し、合計被害金額は約1千万円減って1億5140万円となった。県警は「融資保証金詐欺の被害が目立つが、金を借りようという人から逆に保証金を取る金融機関はない。妙な請求があっても落ち着いて対応してほしい」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/news001.htm