悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年11月20日(月) 17時35分

近未来通信が閉鎖 本社や事務所、全国一斉朝日新聞

 不透明な経営実態が発覚した「近未来通信」(東京都中央区)が20日、全国の事務所を一斉に閉鎖した。子会社の事務所も閉鎖されており、営業活動の停止で事業の継続は困難な情勢だ。閉鎖にあたって投資家に説明はなく、戸惑いや不安の声が広がっている。

 IP電話事業をてがける近未来通信の本社は17日まで営業を続けていたが、週明けの20日、本社窓口に「暴力事件が発生し、通常業務が不可能となったため、本日事務所を閉鎖します」との張り紙が出された。本社近くのビルにある別の事務所や、同社が「中継局を24時間態勢で管理している」と説明していた部屋も閉鎖された。ただ、IP電話サービスは同日午前の時点では、利用できている。

 大阪、名古屋、仙台の各支店への電話もつながらない状況だ。福岡の九州支店は開いているが、事実上営業活動を停止している。近未来通信は、中継局オーナーになれば、高額な配当が得られるとして一般投資家約900人から少なくとも200億円近くを集めたが、9月以降、配当が滞っている。

 子会社でインターネットを使ったテレビ電話を販売していた「近未来ビデオコム」(東京都中央区)の事務所も閉鎖された。近未来通信のグループのほとんどが一斉に事務所を閉鎖し、営業活動をやめたとみられる。

 近未来通信は本業の通信事業収入がわずかしかなく、新規投資家の資金を別の投資家の配当にあてる自転車操業状態だった。一部の投資家は「詐欺行為だ」として各地で提訴。今回の事務所閉鎖で投資家は「追及を恐れて逃げたようなもの。経営陣はきちんと対応すべきだ」と反発している。

http://www.asahi.com/business/update/1120/103.html