2006年11月20日(月) 10時00分

現金着服　押収の証拠品７万円…元警部補逮捕　神奈川（毎日新聞）

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元警部補の逮捕を受け、記者会見で謝罪する増子吉男監察官室長＝神奈川県警で１９日午後８時１０分ごろ、池田知広写す 　 　押収した窃盗事件の証拠品から現金約７万５０００円を着服したとして、神奈川県警は１９日、同県大和市福田、県警瀬谷署元警部補、塩田博容疑者（５９）を業務上横領容疑で逮捕した。塩田容疑者は他に２件計１０万数千円の着服も認める供述をしている。同署に着任した０２年１０月以降、百数十件の事件の捜査書類などを同署ロッカー内に放置した疑いも発覚し、県警監察官室が調べている。
　調べでは、塩田容疑者は０３年１２月、同署が管理している証拠品から１００円硬貨７５１枚（７万５１００円）を横領した疑い。０２年１０月に横浜市瀬谷区で発生した窃盗未遂事件で、容疑者の逃走車から見つかった証拠品だった。
　塩田容疑者は消費者金融に約５８０万円の借金があり、「パチンコのために借りた借金返済が目的だった」と供述している。さらに０３年秋〜０４年１２月に２件の着服をしたことを認めている。
　塩田容疑者は今年３月まで同署刑事課に勤務。盗犯担当の責任者で、窃盗事件で押収した証拠品の目録を報告書にまとめる立場だった。今年３月、「体力の限界」などを理由に退職、９月まで鶴見署の交番相談員をしていた。後任の署員が４月、刑事課内のロッカーを調べたところ、保管された現金と報告書に記載された金額の食い違いに気付き着服が発覚した。他に百数十件分の証拠品や書きかけの捜査書類が見つかった。
　増子吉勇・県警監察官室長は１９日夜の記者会見で「厳正に保管すべき証拠品の横領は警察官としてあるまじき行為。県民の皆様に深くおわびする」と陳謝した。【伊藤直孝、池田知広】

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