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2006年11月18日(土) 15時20分

和歌山知事を選挙違反容疑で捜査 県幹部通じ推薦要請か朝日新聞

 和歌山県発注工事をめぐる談合事件で、競売入札妨害(談合)容疑で逮捕された同県知事の木村良樹容疑者(54)=辞職表明=について、大阪地検特捜部が公職選挙法違反(公務員の地位利用)容疑で捜査を始めた。木村知事は、再選を目指した04年8月の知事選で、県幹部らに対し、業界団体や県市長会などに推薦を要請するよう指示していた疑いが持たれている。

 特捜部は木村知事や当時の県幹部らから事情を聴いており、前出納長の水谷聡明(さとあき)容疑者(60)=談合容疑で再逮捕=らは「木村知事と協議して各部長らに指示した」と供述しているという。一連の官製談合事件は、知事主導の組織的な選挙違反に広がる可能性が出てきた。

 調べによると、木村容疑者は2期目の知事選への出馬を決めた04年4月ごろ、水谷前出納長ら幹部と協議し、業界団体の推薦が得られるよう取りまとめることを決定。幹部らは部長らに対し、所管の各団体に知事への推薦を出すことを要請するよう指示した。さらに、県内の各振興局長に対して、各市町村長に県市長会や町村会の推薦を取り付けるよう依頼したという。

 同年の知事選をめぐっては、県議らが対立候補を擁立しようとした、いわゆる「木村降ろし」が起きた。水谷前出納長は調べに対し、「木村知事はなかなか自民党の推薦がもらえずに再選に向けて厳しい状況にあった。違法だとはわかっていたが、知事の指示もあり、各団体に推薦を要請するしかなかった」と供述しているという。当時の別の県幹部らも特捜部の任意の聴取に対し、同様の供述をしているとみられる。

 公職選挙法は、国や地方自治体の公務員が地位を利用して選挙運動することを禁止しており、違反した場合は、2年以下の禁固または30万円以下の罰金が科せられる。

http://www.asahi.com/national/update/1118/OSK200611180035.html