悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年11月14日(火) 22時26分

学習院大:森川嘉一郎さんがアキバを分析 オタクは男女別行動毎日新聞 まんたんウェブ

 秋葉原研究の第一人者、森川嘉一郎・桑沢デザイン研究所特別任用教授がこのほど、学習院大で「おたくと秋葉原」と題する講演を行った。電化製品の街からオタクの街に変わった秋葉原の歴史を中心に、同人や萌え、池袋の「乙女ロード」などの事例を挙げながら、「オタクは男女別行動を取る」という独自の視点を述べた。

 講演は、同大大学院の「身体表象文化学プロジェクト」の一環。森川さんは、著書「趣都の誕生 萌える都市アキハバラ」や、コミッショナーを務めた04年のベネチアビエンナーレ建築展日本館展示「おたく:人格=空間=都市」など、デザイン論の視点からの秋葉原やオタク文化の研究で知られている。

 森川さんは、秋葉原の変容の縮図となっている建物として、秋葉原駅向かいのラジオ会館に着目。元は白物家電、オーディオ、パソコンと、秋葉原の歴代の主力商品の売り場が地層のように積み重なって売り場を構成していたビルだったといい、90年代終わりにガレージキットメーカーの海洋堂などが進出したことを端緒に、フィギュアやマンガなどのオタク関連ショップのビルに変わっていった流れを紹介した。

 コミックマーケット(コミケ)に代表される同人文化について、従来は半ば一方的に商業作品が同人にモチーフを提供してきたが、近年は萌えブームやメードブームなど、同人の流行が商業作品に与える影響が大きくなっていると指摘。その逆転の象徴的事例として同人パソコンゲーム「月姫」のテレビアニメ化を挙げた。

 また、女性向けのオタクショップが並ぶ池袋の「乙女ロード」について、「池袋には元々オタク向けショップが多数あったが、男性向けの店が秋葉原に一極集中するようになり、池袋の店から男性客が減った。その結果として女性オタクにとって居心地のよい空間となって発展しいったのが現在の乙女ロード」と分析した。

 森川さんは、若者文化というのは一般的に若い男女が一緒に行動することを助長するものだが、オタク文化の場合は、男性オタクの街・秋葉原と女性オタクの街・池袋の分化に見られるように、男女をむしろ分ける作用があり、その分離によってさらに発展するところが特徴的だと結論付けた。【茂内克彦】

【関連記事】 特集ワールド:すごいことに!なっている。 女性のオタク
【関連記事】 ゆんまおの米国オタク事情:第1回 言葉を超えたコスプレの輪
【関連記事】 ゆんまおの米国オタク事情:第2回 「萌え」と「セクシー」
【関連記事】 特集:新世紀エヴァンゲリオン 10年のインパクト
【関連】 秋葉原のメードカフェ店員コラム 「ぴなメイドな生活」
(毎日新聞 まんたんウェブ) - 11月14日22時26分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061114-00000005-maia-ent