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2006年11月10日(金) 20時27分

[ゲーム]オンラインゲーム一週間「いよいよ発売『PS3』」RBB TODAY

TGS2006で「この10年間より次の10年間の方が遙かにおもしろくなる」と述べていた久夛良木氏。PS3は次の10年への幕開けにふさわしいハードウェアとなるだろうか    プレイステーション3(PS3)の発売まで12時間を切った。連日繰り返される報道と、コンビニに並ぶゲーム誌が新時代の幕開けを告げている。

 これで御三家のうちWiiを残してXbox360とPS3が揃い、本格的に次世代ゲーム機戦争がスタートすることになる。開発環境の充実と先行のアドバンテージを持つXbox360、専用コントローラー「ヌンチャク」により他に真似をできないプレイ感覚を提供するWii、新たな家電の中心を目指すPS3。それぞれに目指している場所は異なるものの、「ゲーム機」という観点で見るとPS3には「イノベーションのジレンマ」が見て取れる。

 「イノベーションのジレンマ」とは、簡単に言えば「いいものを作ろうとするとコストが上がるが、ある程度以上の性能のモノは全て同じに見えてしまう」ということ。この状況に当てはめるなら、マニア以外にはPS2とPS3のゲーム画面の区別がつきにくいということである。PS2は発売6年を経て円熟期に突入しているが、PS3はまだスタートしたばかりの機種。そしてゲーム機のグラフィックは、時間経過によるノウハウが表に表れる場所である。

 つまり、ライト層には「PS2のグラフィックで充分」と取られる可能性があるのだ。差別化が難しくなった所にはコモディティ化、すなわち性能でなく価格で品物を選ぶという現象が起こる。結構安くなっているPS2、そこそこ安いXbox360、かなり安いニンテンドーDS、それなりに安い上に「ヌンチャク」による差別化もされているWiiを相手にするには苦しいことになる。PS3が真価を発揮するのは、メーカーサイドに開発のノウハウが蓄積されてからのこととなりそうだ。

 ところで「イノベーションのジレンマ」はオンラインゲームにも無縁の話ではない。MMORPGに多数のタイトルが集中し、ジレンマの結果としてコモディティ化が起こり、基本無料のタイトルが出現することとなった。基本料金の次にはアイテム代の比較が起こる。その次には時間の比較が起こり、より軽便にプレイできるカジュアルゲームが隆盛した。こう考えてしまうと、カジュアルゲームの林立は、差別化ではなくコモディティ化によって起こったことになる。金額と時間の次にライト化するのはどの評価軸か……となってしまうが、これはあまりにも悲観的な見方だろう。猛省しつつ論を続ける。カジュアルゲームの中で差別化が行われれば「カウンターMMORPG」や「MMORPGの隙間に潜り込むもの」としてではなく、独自の地位を確立することができるだろう。

 韓国ネクソンはスタジオ制を導入し、4つのスタジオの中に2つ、カジュアルゲームを扱うスタジオを作っている。また、北米向けに「Nexon Publishing North America, Inc(NPA)」を設立し、FPSやRTSを開発していくという。カジュアルゲーム戦争も本格的にスタートしたと言えそうだ。プレイヤーは常にオンリーワンを求めている。カジュアルゲーム戦争と次世代ゲーム機戦争の勝者とは、すなわち差別化をなし得たものなのかも知れない。
(RBB TODAY) - 11月10日20時27分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061110-00000047-rbb-sci