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2006年11月09日(木) 00時00分

新橋SLお色直し中 塗り替え往時を再現朝日新聞

 待ち合わせの名所「JR新橋駅のSL前」として有名な蒸気機関車が、9月からすっぽりシートで覆われている。アスベスト除去工事のためだが、早ければ18日にも塗装などを一新した安全な姿が見られる。

 SLはC11—292。国鉄時代の45年2月に製造され、中国地方の赤穂線、姫新(き・しん)線など姫路第1機関区で貨物を引いて走っていた。

 鉄道発足100周年を前に、港区議会で鉄道発祥の地新橋駅に蒸気機関車を設置しようという請願が採択された。同区に無償貸与されることになり、72年10月14日の「鉄道記念日」に同駅西口前広場に展示された。以来、「サラリーマンのまち」新橋の待ち合わせ場所として西口広場のシンボルとなった。

 ところが昨年8月、JR東日本が管内の自治体などに貸与したSL約160両にアスベスト使用の疑いがあると発表。新橋のSLにも使われているとわかり、同区は約600万円の予算をつけ、9月から除去作業に入った。

 工事担当の東日本トランスポーテック社によると、C11は空気圧縮機やタービン発電機などに、蒸気を送る配管の保温帯としてアスベストを巻き付けていた。除去作業ではシートでSL全体をすっぽり覆い、排気ファンを回して中を負圧状態にしてアスベストが飛散するのを防いだ。

 除去されたアスベストは、ごみ袋(45リットル)の半分ほど。だが手作業で取り除いたため、作業着や手袋、シート、床材などの廃棄物は2トントラック1台分になった。飛散防止剤も吹き付けた。

 SLは34年間も風雨にさらされて傷んでいたため、西口広場整備の一環として塗り替えられる予定だった。アスベスト問題が浮上し、除去工事後の作業に変わった。

 車体の腐った鉄板は取りかえ、古い塗料をはがして磨いたうえ、塗り直した。

 地元からは「現役で走っているような姿に塗り替えてほしい」という要望があった。レールと車輪の接地面は銀色、汽笛は金色、銅管は銅色、調圧機のキャップは赤色など細かい部分にも気を配った。前照灯も点灯可能にした。ライトアップ工事と合わせた工事費用計950万円は、地元17町内会でつくる連合町会が負担する。

 同連合町会の小田勝副会長は「駅前はまちの顔。きれいになればまちの発展につながる」と話した。

http://mytown.asahi.com/tokyo/news.php?k_id=13000000611090001