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2006年11月09日(木) 00時01分

米国産牛肉にリスト外の部位混入 米に調査求める朝日新聞

 厚生労働省と農林水産省は8日、牛海綿状脳症(BSE)対策で検疫手続きをしていた米国産牛肉から牛のリンパ組織「胸腺」が見つかったと発表した。胸腺はBSEの原因物質が蓄積しやすい「特定危険部位」ではないが、日本に輸出する品目のリストには入っていない。こうした違反が明らかになったのは7月の輸入再開後初めて。両省はこの胸腺を出荷した工場からの輸入手続きや牛肉の流通を一時停止するとともに、米国側に詳細な調査と再発防止措置を求めた。

 両省によると、胸腺が混入した牛肉は、米コロラド州にあるスイフト社グリーリー工場が輸出し、10月27日に大阪港に到着。同30日に、動物検疫所大阪出張所で調べたところ、760箱(約11トン)の冷蔵牛肉や冷蔵舌のうち、1箱(9キロ)が胸腺だった。

 両省は今年7月27日、半年ぶりに米国産牛肉の輸入を再開。(1)生後20カ月以下(2)脳や脊髄(せきずい)、脊柱など特定危険部位の除去という条件を確保するため、対日輸出を認める工場に対し、輸出できる部位の適格品リストを作ることなどを求めた。

 今回胸腺が見つかった箱には、胸腺が入っていることを示すラベルが張られていたが、適格品リストや米国農務省が発行した衛生証明書には胸腺が入っていなかった。

 米国側は、出荷工場が誤って胸腺入りの箱を日本向けの貨物に入れたとしており、今後は出荷時の確認を強化するとの説明をしたという。

 両省は「今回は箱の管理の問題で、輸出手続きのミス。特定危険部位を処理する工程のミスではないので、直ちに危険部位が混入する危険があるとはいえない」としたうえで、近く専門家を派遣し、現地調査で状況を確認する。

http://www.asahi.com/life/update/1109/001.html