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2006年11月07日(火) 07時05分

「自」「民」選択、首長に踏み絵 福島知事選、大激戦河北新報

 自民、民主両党が擁立した候補同士の競り合いが続く福島県知事選(12日投票)で、県内61市町村の首長が態度を明確にすべきか悩んでいる。佐藤栄佐久前知事時代は2選目以降はほぼ無風で、迷わず現職支持を打ち出せたが、今回は前知事の初当選時以来、18年ぶりのどちらが勝つか分からない選挙。腹をくくるか、どちらにもいい顔をするか、選択はさまざまだ。

●対応は分かれる 
 会津若松市で5、6の両日、自民・公明推薦の森雅子候補(42)と、民主・社民推薦の佐藤雄平候補(58)がそれぞれ個人演説会を開いた。両陣営から招きを受けた会津地方の市町村長にとっては「踏み絵」そのものになった。

 双方に出席、一方に出席、ともに代理人出席と、対応は分かれた。神経をすり減らした町長の一人は「前知事の選挙は楽だった」と漏らす。

 「会津から知事を」と意気込む佐藤候補は南会津地方出身で、同郷の渡部恒三衆院議員(福島4区)の秘書も務めた。地縁、血縁が侮れない土地柄を十分に意識し、きずなに訴えかける。

●地縁・血縁を意識 
 応援する首長は「ずっと恒三派としてやってきた。野党になったから宗旨変えするなんて、会津では許されない」と言い切る。「事情、人情に通じていればこそ、地域の思いをくむことができる」と一蓮托生(いちれんたくしょう)の構えだ。

 一方、昨年の衆院選で会津出身議員の議席を復活させた自民党。政権与党の強みをアピールしながら、故伊東正義元外相(会津若松市出身)の流れをくむ勢力を挙げて森候補を売り込む。個人演説会に合わせ「首長本人以外の出席は不可」とする党幹部との懇談会を開催するなど、攻勢をかける。

●根に持たれ苦労 
 森候補支持を打ち出した首長は「地方はこのままでは立ち行かない。オール与党の県政が終わった以上、政権とつながる知事が頼みだ」と胸の内を明かす。

 いわき市出身の森候補を抱える浜通り地方。ここでも「困った選挙だ」と町長が頭を抱える。自民党に近い立場を考えれば森候補を応援すべきだが、「秘書時代の佐藤候補に世話になった」と悩む。

 同地方には、知事選をめぐる有名な逸話が残る。佐藤前知事が初当選した1988年の知事選で対立候補を応援した当時のいわき市長が、前知事からずっと根に持たれ、苦労した—。県政界の事情に詳しい男性は「だから、うかつにどちらかに肩入れできない」と、首長たちの胸中を推し量る。

 ◇福島県知事選立候補者
小川英雄 57 県労連議長 無新(共推)
佐藤雄平 58 前参院議員 無新(民・社推)
高橋喜重 58 発明家 無新
森雅子 42 弁護士 無新(自・公推)
川田昌成 63 元県議 無新
(河北新報) - 11月7日7時5分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061107-00000004-khk-toh