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2006年11月05日(日) 00時00分

水道水に未規制物質 利根川水系 東京新聞

 関東・利根川水系の水道水から、現行の水質基準では規制されていない化学物質「過塩素酸イオン」が国内で初めて検出されたことが、厚生労働省研究班の調査で四日までに分かった。

 同イオンは一定量以上を摂取すると、甲状腺ホルモンの分泌に必要なヨウ素の吸収を妨げるとされ、米国では規制を検討する動きもある。研究班は今後、ほかの河川にも調査を拡大し、実態把握を進める方針だ。

 調査は国立保健医療科学院(埼玉県和光市)が担当。三−四月に全国七水系・十二カ所の浄水場でサンプルを取り、水道消毒による副生成物などを分析した。

 その結果、利根川以外の水系では、一リットル当たりに含まれる過塩素酸イオンが一マイクログラム(一マイクロは百万分の一)未満だったが、利根川の四カ所ではいずれも十マイクログラムを超えた。

 同科学院の国包章一水道工学部長は「利根川は人為的な汚染によるものと考えられ、工業排水に含まれていた可能性が高い」と分析。ただ、いずれも微量で健康被害の心配はないという。

 同イオンをめぐっては、米国で水中の濃度基準を検討する動きも出ているが、人体への影響など詳しいことは分かっていない。

 国内での規制検討について、厚労省水道水質管理室は「当面は米国の動きを見守りたい」としている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20061105/mng_____sya_____007.shtml