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2006年11月05日(日) 07時04分

大票田「中通り」攻略に苦労 福島知事選後半戦河北新報

 後半戦に入った出直し福島県知事選(12日投票)で、民主、社民両党が推薦する前参院議員佐藤雄平(58)と自民、公明両党が推薦する弁護士森雅子(42)の両陣営は、大票田の福島、郡山両市を含む中通り地方に照準を合わせ始めた。それぞれ会津地方と浜通り地方の出身。地元でない中通りは「草刈り場」だが汚職事件で逮捕された前知事佐藤栄佐久の地元郡山、事件に揺れた県庁がある福島とも低調ムードが漂う。勝敗を左右するとされる中通りの最前線を追った。

<鈍い県議の動き>

 「郡山は謹慎の身。動けない」。告示後の10月末、郡山商工会議所幹部が、郡山商工会館で自嘲(じちょう)気味に漏らした。その傍らを、前知事の実弟で会議所常議員だった佐藤祐二容疑者に関する資料の確認に訪れた東京地検特捜部の係官が足早に通り過ぎた。

 県発注工事をめぐる一連の事件で前知事ら3人の逮捕者を出し、深い傷を負った郡山市。過去5回の知事選では選挙戦の中心地だったが、汚職事件の捜査が同時進行する中、街全体が息を潜めているように見える。

 建設業者や青年会議所OBら前知事後援会関係者の姿は、集会などではほとんど見られない。「ご覧の通り閑散としている。こんな選挙は初めてだ」。選挙事務所で選対関係者は肩をすくめた。

 オール与党状態だった県議会への批判もあり、県議の動きは鈍く、目立つのは国会議員の動きぐらい。郡山周辺で「候補者並み」(政党関係者)に動くのは衆院2区の宿敵同士、自民党衆院議員の根本匠と元民主党衆院議員の増子輝彦だ。

<「ドブ板」を訴え>

 2日夜、郡山、福島の間に位置する二本松市でほぼ同時にあった両陣営の個人演説会。

 森の「身元保証人」を自認し、首相補佐官として多忙な中で頻繁に県内入りする根本が、約600人を前に声を張り上げた。「森さんは政治は素人だが、法律、行政は専門家。わたしが保証する」

 一時は自らも立候補に意欲を見せた増子も告示後は支援団体などをこまめに回り、佐藤雄平を支援。演説会でも「小沢一郎流にドブ板選挙をやっている」と約400人の支持者らに訴えかけた。

<国会議員も影響>

 前知事の「くびき」から解放された大票田での勝敗は、国会議員の「次」にも影響する。県都・福島周辺では、昨年の総選挙で衆院1区で初当選したばかりの自民党の亀岡偉民が後援会の集まりに大臣を招くなど、森の支持拡大に躍起だ。

 「亀岡が昨年獲得した17万票は自民票ばかりでなく、自民公認候補に敗れ続けた浪人時代に集めた民主党支持者や無党派層の票も多い」と亀岡の後援会幹部。地元国会議員がいない民主党側の支持層も一枚岩ではないとされ、県都周辺は政党支持が複雑に絡み合う。

 自民系、民主系の複数の福島市議は「支持者たちも相手陣営の候補に投票することもあり得る」とみる。

 両陣営とも終盤戦は福島、郡山両市で大規模な個人演説会などを展開する。低調ムードの中、都市部に集中する友好団体や労働組合などの組織の支持を固める動きもさらに活発化しそうだ。(敬称略)

 ◇福島県知事選立候補者
小川 英雄57県労連議長 無新(共推)
佐藤 雄平58前参院議員 無新(民・社推)
高橋 喜重58発明家 無新
森 雅子42弁護士 無新(自・公推)
川田 昌成63元県議 無新
(河北新報) - 11月5日7時4分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061105-00000004-khk-toh