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2006年11月01日(水) 13時58分

「O円」損か得か ソフトバンク、他社は手法批判朝日新聞

「0円」のボードを掲げて、新料金プランを説明するソフトバンクモバイルの孫正義社長=10月26日、東京・秋葉原の家電量販店で

ソフトバンクモバイルの定額料金プランのイメージ

 携帯電話の番号持ち運び制開始を機に、ソフトバンクモバイルが「通話料0円、メール代0円」とうたって10月26日に始めた定額料金制の波紋は広がるばかりだ。新聞、テレビでの大宣伝に、同業他社は「うちの方が安い」「広告手法がアンフェアでは」などと批判。公正取引委員会も30日、ソフトバンク幹部を呼んで新料金プランについて全般的な説明を求めた。

 ソフトバンクの定額料金制は、月々の基本使用料9600円(税込み)で、同社の携帯間の通話料やメール代は原則定額だ。同社の携帯間の通話・メールは原則として基本料金以上はかからないという意味で、通話料、メール代ともに「0円」と宣伝。来年1月15日までの加入なら、基本使用料がずっと7割引きの2880円になる。

 似たような定額制はPHS最大手のウィルコムが手がけているが、携帯電話では初めて。「利用者が求めている制度で評価できる」(業界関係者)といった声もある。

 ただ、競合他社は、「0円」を強調するあまり、他社より割高な部分が見えにくくなっていると指摘する。

 たとえば、NTTドコモ、KDDI(au)の加入者との通話料金。ソフトバンクの当初の発表では30秒あたり最大30.45円で、ライバル2社より割高だった。KDDIは「ソフトバンク加入者同士の通話時間が全体の7割以上にならない限り、auの一般的な料金プランより割高」との分析を明らかにした。

 30日になってソフトバンクの孫正義社長は、他社への通話料金を一律21円に引き下げると表明。auよりソフトバンクが安くなるのは「加入者同士の通話が6割以上」(KDDI)となった。

 ソフトバンクの携帯間通話も午後9時から午前1時までは月200分以上だと30秒あたり21円かかる。新聞広告やハリウッド女優を使ったCMでは、こうした注意書きが小さな文字になっている点を他社は問題にしている。

 ソフトバンクは「通話時間の8割以上を1人の相手だけと話す利用者はかなり多い。時間を気にせず会話もメールもできる」とする。得か損かの分かれ目は、電話の使い方次第のようだ。

http://www.asahi.com/digital/av/TKY200611010107.html