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2006年10月31日(火) 16時36分

岐阜県裏金 元組合幹部を逮捕 プール金500万円横領容疑 木下三千男容疑者産経新聞

 岐阜県庁の裏金問題で、裏金が隠蔽(いんぺい)されていた県職員組合の口座から500万円を引き出して着服したとして、県警捜査2課などは30日深夜、業務上横領の疑いで、組合元副委員長、木下(きした)三千男容疑者(49)=懲戒免職=を逮捕した。「間違いありません」と容疑を認めているという。17億円に上る裏金問題で初の逮捕者。7月に発覚した県庁の組織ぐるみの裏金隠蔽は、刑事事件に発展した。

 調べでは、木下容疑者は組合副委員長だった平成13年4月10日、県幹部の指示を受け、書記次長在任中に裏金管理用に開設した「岐阜県職員組合中央執行委員長」名義の口座を無断で解約。口座にあった1000万円のうち500万円を翌11日に自分や家族名義の複数の銀行口座などに振り込んだ疑い。

 県の調査では、木下容疑者は残り500万円を自分の印鑑で新たに開設した「岐阜県職雅(みやび)会」名義の口座に入金。同口座から13年10月までに200万円、300万円と順に引き出して解約した。県警はこの500万円も業務上横領にあたるかどうか捜査を進める。

 木下容疑者は9年10月から12年10月まで会計責任者にあたる組合書記次長を務めた。委員長が県幹部から裏金隠蔽を依頼される8日前に、県幹部の直接の指示で裏金管理用の口座を開設していた。副委員長になる際、後任の書記次長に口座の存在を教えず、自ら管理していたという。

 県は9月中旬、組合の口座から裏金1000万円を私的流用したとして、木下容疑者を告発し、同月下旬、懲戒免職処分にしていた。

 県警は31日朝から木下容疑者の自宅などの家宅捜索に着手。県庁内の県職員組合も同日午後、家宅捜索した。

 木下容疑者は昭和50年3月に入庁。県東京事務所などを経て組合専従。免職時は総務部課長補佐として、地方職員共済組合岐阜宿泊所「長良川会館」支配人を務めていた。


 古田肇知事の話 「同僚職員を刑事告発して、逮捕に至ったのは残念なことで重く受け止めている。捜査の推移を見守っていきたい。現時点でほかに刑事告発するものはないが、組織を挙げて県政の出直しをしていかなければならない」

                   ◇

【用語解説】

 岐阜県庁の裏金問題 古田肇知事が7月5日の県議会で存在を認めて発覚。県が設置した検討委員会によると、早くから全庁的に作られ、総額は平成4年度からの12年間で約17億円にのぼる。梶原拓前知事時代の10年度末に、当時の森元恒雄副知事(現参院議員)が県幹部に指示して以降、約2億7000万円が県職員組合に集められた。職員個人や各職場でも約1億6000万円を保管。処分に困った職員が焼却したケースもあった。県はこれまでに、懲戒免職の7人を含む職員約4400人を処分した。
(産経新聞) - 10月31日16時36分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061031-00000015-san-soci