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2006年10月30日(月) 00時00分

ソフトバンク確信放置…トラブル中もなおCMZAKZAK

 ソフトバンクモバイルの顧客情報システムは、27日あたりから処理に遅れが出始めた。ポータビリティーがスタートして最初の土曜日となる28日には、処理能力を超える契約変更があったために同システムが不安定になってしまい、新規申し込みや機種変更なども含めたすべての契約業務を停止する事態になった。

 たまった処理を進めて翌29日朝までにシステムを復旧させ、業務を再開したが、顧客情報を管理するシステムが再びパンク。同日正午過ぎごろから、再び契約受付を停止した。

 こうした事態に陥った背景には、同社内の利用者間なら通話もメールも「0円」という新料金プラン「予想外割」を23日になって突然打ち出したことがある。

 テレビでも、「0円」が強調されたCMが多く流され、これを見た携帯利用者が同社に殺到。この週末は、「平日の3倍に達する申し込みが殺到した」(関係者)ため、システムが対応できなかったようだ。

 大反響を生んだ新料金プランは「社内のごく一部にしか知らせていなかった」(孫正義社長)。これにより、「社内のシステム部門や携帯電話販売店の対応が間に合わなかった可能性もある。話題性を優先させたツケが利用者や販売店などに回ってきたといえそうだ」(アナリスト)。

 都内の販売店に来た利用者からは「今日から使いたくて来たのに困っている。利用者のことをもっと考えてほしい」(30代女性)と怒りの声も。携帯3社の端末を扱う販売店の店員も「こちらにもほとんど情報が伝わってこない。平謝りするしかない」と疲れた表情を見せていた。

 また、契約受付が止まっているのにテレビCMだけはバンバン流れていることについても、「企業としてあまりにも無責任」(都内の女性)と批判の声が上がっていた。

 怒っているのは利用者たちばかりではない。顧客情報システムがパンクしたことにより、ソフトバンクモバイルからライバル他社に移ることを希望する利用者の受け付けが、NTTドコモやau(KDDI)でできなくなったのだ。

 こうした状況に両社は「ソフトバンクモバイルから他社に出る際に発生するシステム処理能力が不足している」と猛抗議。ポータビリティーを推進した総務省も不快感がありありで、徹底した原因究明を命じた。

 ソフトバンクは過去にも、「ヤフーBB」の格安料金などで利用者を大量に集めたが、回線開通という肝心の作業が対応しきれず大幅に遅れる事態になった。今回の一件は過去の教訓がまったく生かされていないことになり、通信業者としての資質が問われそうだ。

ZAKZAK 2006/10/30

http://www.zakzak.co.jp/top/2006_10/t2006103001.html