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2006年10月28日(土) 00時00分

ベルル社長 ビル建設で経営悪化?朝日新聞

 四国4県で無認可共済を展開する「ベルルライフサービス」の経営破綻(は・たん)問題で、10月上旬に死亡した社長(61)が徳島市内に自社ビルを建てる際、ビル内施設の利用権を対価として複数の知人に出資を募っていたことが27日、関係者の証言で分かった。ビルの建設資金に充てる予定だったが、思うように集まらなかったという。多額の建設費による経営圧迫が、約2年後、金集めのための共済事業展開の一因になったとの見方が強まっている。

(岡村夏樹)

 同社を含むベルルグループは元々、同市大道1丁目のテナントビルにあったが、95年、市街地中心部にある同市東大工町1丁目に約300平方メートルの土地を購入。鉄骨3階建ての自社ビル建設にとりかかった。

 ビルは97年4月に完成。登記簿によると、この時期に土地と建物には金融機関などが計4億円の根抵当権を設定した。土地の購入やビルの建設に費用がかさみ多額の借り入れをしたとみられる。

 同社の社長と交流のあった同市内の自営業の男性(58)が出資を持ちかけられたのはビル建設段階の96年ごろ。社長は「一口数十万から200万円ぐらいまでで」と誘われたという。

 同社は当時、3階建て延べ床面積約350平方メートルのビル内に、様々なビジネス講座やパソコン教室を開設する計画を打ち出しており、出資の見返りは、パソコンやOA機器など、そこで使用する機材、資料類などを自由に利用できる「権利」だった。

 社長は市外の知人らにも声をかけて同様に出資を募ろうとしていたが、結果的に思うように集まらず、「失敗した」と悩んでいたという。

 ビルは完成し、翌月、同社は移転したが、翌年には社長が徳島、高知両県分の事務作業を任されていた建設関係者の健康保険の保険料約10億円を流用していたことが発覚。このころ、同社は商工ローンからも数千万円の借り入れをしており、資金繰りは急速に悪化していたようだ。

 従業員らによると、同社が共済事業を始めたのは99年。社長と経営を仕切っていた別の幹部の2人の独断だった。複数の関係者が「ビル建設費用がかさんで経営が自転車操業になったようだ。効率的な資金集めに迫られ、共済事業に手をだしたのではないか」と話している。

http://mytown.asahi.com/tokushima/news.php?k_id=37000000610280002